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「妹の思いも背負って戦い抜く」「僕が金メダルを取らなくて誰が取る」阿部一二三、覚悟の頂点

読売新聞 / 2024年7月29日 3時54分

男子66キロ級決勝に臨む阿部一二三(28日、パリで)=菊政哲也撮影

 28日に行われたパリオリンピックの柔道男子66キロ級で、日本の阿部一二三(パーク24)が五輪連覇を達成した。初の五輪となった3年前の東京大会からの道のりを振り返り、「重圧やプレッシャーは東京(大会)の時よりあったし、正直、この3年間は苦しい思いの方が多かった。やっと報われた」と解放感に浸った。(デジタル編集部 深井千弘)

 ウィリアン・リマ(ブラジル)との決勝。序盤から優位に試合を進め、2分36秒に袖釣り込み腰で技ありを奪って、合わせ技一本とした。畳から顔を上げて、3年前との違いに改めて気付く。「360度、見渡した時に(観客席の)全員が祝福してくれていた。東京の時もオリンピックという舞台だったけど、無観客だった。これがオリンピックなんだって…」

 東京五輪に続く同日金メダルを目指していた妹の詩は28日午前の2回戦で不覚を取った。金メダルはおろか、メダルすら早々に断たれる妹の様子をウォーミングアップ会場のモニターで見ながら、「信じられなかった」。悔しさ、苦しさ…。様々な感情がこみ上げる中で、自らに言い聞かせた。「僕が金メダルを取らなくて、誰が取る。妹の思いも背負って、最後まで戦い抜こう」。自分の柔道を貫くと覚悟を決めた。

 挑戦者として挑んだ3年前と異なり、今回は追われる立場。それでも、強い気持ちは忘れなかった。「圧倒的な柔道をする」と公言してきたのは、自らにプレッシャーをかけるためでもある。有言実行の金メダルに「ある意味、東京からかなり成長しているんじゃないかなと思う」。自信に満ちあふれた表情が、その達成感を物語っていた。

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