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阿部一二三、傷心の妹・詩に「やっぱりお兄ちゃんとしてはまだまだ一緒にやりたい」…偽装攻撃気味の決勝相手に「付き合ったらダメ」

読売新聞 / 2024年7月29日 8時25分

柔道男子66キロ級で2連覇を果たし、ガッツポーズする阿部一二三(28日、パリで)=菊政哲也撮影

 28日は男女各1階級が行われ、男子66キロ級の阿部一二三(パーク24)が、東京五輪に続いての連覇を果たした。ウィリアン・リマ(ブラジル)との決勝は、合わせ技での一本勝ち。4試合中3試合が一本勝ちという圧倒的な強さを示した。

女子52キロ級の妹、阿部詩(パーク24)は2回戦でのディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)に一本負け、連覇を逃した。ケルディヨロワが優勝した。

 得意の袖釣り込み腰で合わせ技一本勝ちし、連覇を達成した柔道男子66キロ級の阿部一二三は、大きな歓声と拍手に包まれた。「これが本当の五輪なんだな」。満員の会場で観客に応えるように両手を上げた。無観客だった東京五輪とは思いが違う。「今まで見たことのない景色を見せてもらった」。努力の末にたどり着いた最高の瞬間だった。

 目指していたのは妹で女子52キロ級の阿部詩との「兄妹五輪連覇」。その詩が2回戦で一本負け。ウォーミングアップ中に妹の敗戦を見た一二三は、「絶対に妹の分までやりきる。もうやるしかないなっていう覚悟が決まった」と腹をくくった。

 決勝は偽装攻撃気味でもとにかく攻めを連発するウィリアン・リマ(ブラジル)が相手。連続攻撃に「付き合ったらダメ。長引いたらしんどい」。相手が攻めた直後を狙って投げにいき、東京五輪後に「重点的に鍛えた」という足技を絡めた攻撃で勝ちきった。

 「今回、詩が負けてしまって、また新しい目標ができた。僕も頑張らないといけない理由が増えた」と一二三。詩は敗戦の4時間後に、泣きはらした顔で「プレッシャーに負けてしまった。この舞台で金メダルを取れるような強さを身につけたい」と話す。

 傷心の詩は4年後のロサンゼルス五輪についてはまだ考えが及ばない様子だったが、一二三は「やっぱりお兄ちゃんとしてはまだまだ一緒にやりたい」。自身が浴びた大歓声と喜びを、妹に感じてほしいのだろう。4年後、ロサンゼルスの畳でそろってメダルをかける日を夢見て、兄は妹を引っ張っていく。(小高広樹)

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