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競泳の松下知之、憧れの「萩野」マニアになって練習積み「銀」…「一生に一度というぐらい幸せ」

読売新聞 / 2024年7月29日 11時22分

男子400メートル個人メドレーで銀メダルを獲得し、ガッポーズする松下知之選手(28日、パリ郊外で)=原田拓未撮影

 日本競泳界の新星が世界で輝いた。男子400メートル個人メドレーで銀メダルを手にした東洋大1年の松下知之選手(18)。憧れの五輪金メダリスト・萩野公介さん(29)に、追いつき追い越そうと練習を積んできた松下選手は「自分で自分を褒めてあげたい」と初々しい笑顔を見せた。

 予選を全体5位のタイムで突破し、「もう、あとはやるだけ」と覚悟を決めて挑んだ決勝。「誰よりも速い自信があった」という最後の自由形で3人を抜き去った。ゴール後、水の上で拳を握りしめて喜び、7位になった瀬戸大也選手(30)からも祝福された。

 2人の兄の影響で0歳から宇都宮市のスイミングクラブに通った。平泳ぎや背泳ぎなど何でもこなした。小学生の頃から個人メドレーの大会に出ていたという。

 五輪を意識するようになったのは小学生の頃だ。リオデジャネイロ五輪に出場した萩野さんが、この種目で金メダルを獲得したのをテレビで見た。自分も同じ場所に立ちたいと思った。

 中学、高校の頃に指導した永松康一さん(58)は「水を捉えて推進力を得る才能がずば抜けていた。具体的に設定した目標に向かって前向きに努力する姿勢も際立っていた」と評する。

 松下選手が手本にしたのは、しなやかで力強い萩野さんの泳ぎだ。録画した試合の映像などを繰り返し視聴して、自由形や背泳ぎのフォームの参考にした。萩野さんが登場する雑誌を読みあさり、同じモデルのゴーグルをそろえるなど「萩野マニア」だったという。

 東洋大への進学を決め、4年後のロサンゼルス大会への出場を目指して練習していた今年3月、代表選考会で瀬戸選手を破って優勝し、パリ五輪の切符をつかんだ。

 直後に永松さんから「ここがゴールじゃない。ロスで金を狙うなら、パリではメダルを」と発破をかけられた。「わかっています」と即答した。

 決勝を終えた後、観客とハイタッチをして勝利をかみしめた松下選手は「一生に一度しか味わえないんじゃないかというぐらい幸せ。雰囲気に身をゆだねて気持ちよく泳いだ」と話した。

 試合を観戦していた萩野さんからは「最高のパフォーマンス。でも、これからのスタートにすぎない」との言葉をもらったという。

 松下選手も、すでに先を見据えている。五輪記録を塗り替えて圧勝した仏の怪物、レオン・マルシャン選手(22)について「4年後は超えたい」と言い切った。(高木文一)

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