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「日本の騎士」が本場を席巻…1m73のフェンシング加納虹輝、2m近いフランスの実力者を手玉

読売新聞 / 2024年7月29日 12時2分

 フェンシングの本場フランスで、最も競技人口が多く盛んなエペで加納が頂に上りつめた。男女を通じ、日本勢初となる個人種目の五輪制覇。重い価値を持つ金メダルを手に「信じられない。フェンシングをやってきてよかった」と笑った。

 決勝の相手は、五輪覇者で出場4度目のフランスの実力者、ヤニク・ボレル。会場の1900年パリ万博が行われた歴史的施設「グラン・パレ」に集った地元ファンの大声援のほとんどが相手を後押しする「敵地」にあっても、「圧倒されることなく集中できた」と意に介さなかった。1メートル73の加納が1メートル96のボレルを手玉にとり、最後は場内が静まりかえった。

 小学6年まで器械体操に打ち込み、ケガをきっかけに2009年からフェンシングの道へ。08年北京五輪男子フルーレで太田雄貴さんが銀メダルを獲得する姿が幼心に残り、両親に「やりたい」とせがんだ。以来「趣味フェンシング、特技フェンシング」というほどのめり込んだ。

 利き腕である右腕の肘から先が、左より3センチ長くなるほど「突き」を繰り返して手にしたのが、世界屈指のスピード。定評のあった剣さばきに加え、東京五輪後は太ももの裏の筋肉などを重点的に鍛え、アタック時の踏み込みも力強さを増した。団体優勝に貢献した一方、個人3回戦敗退だった東京の悔しさを晴らす準備は整っていた。

 日の丸を広げ、グラン・パレに「君が代」が流れた。1896年の第1回アテネ大会から行われる伝統競技で、日本の騎士が王者となる日が訪れた。(佐野司)

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