1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

初心者かき集めて作ったチームが創部3年で2年連続8強、伊予が駆け上がった「初」づくしの夢舞台…ホッケー女子

読売新聞 / 2024年7月29日 16時23分

チームメートと笑顔でコミュニケーションをとる伊予の平井主将(左)

 全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)は29日、ホッケー女子など6競技が福岡、長崎、大分3県で行われた。

ホッケー女子準々決勝 高鍋(宮崎)2―1伊予(愛媛)

 ホッケー女子の伊予は創部わずか3年目。29日に全国高校総体の準々決勝で敗れたが、初心者をかき集めてもチームが組めない9人で発足した3年生は、「初」づくしの夢の舞台を一気に駆け上がってきた。

 平井愛乃主将(3年)は学校のある松前町出身。2017年の「えひめ国体」でホッケー会場となり、専用の競技場を軸にしたまちづくりが盛んだ。小学1年で競技を始め、中学から年代別の日本代表にも名を連ねてきたが、地元校の部の新設にかけた。

 9人のうち経験者はわずか4人。他はバスケットボール、ソフトテニス、吹奏楽などから転じた仲間だ。スティックとボールを足元でさばき、広いフィールドを見渡す難しさは独特で、慣れるまで数か月間、止まったままボールを触るなど基礎練習ばかり。バドミントン選手だった宮崎愛菜選手(3年)は「前を見ることすらできなかった」という。

 技術差から遠慮や誤解が生まれ、時には言葉が足りずにけんかもあったが、一緒に食事をして語り合い、自主練で技術差を縮め、カバーし合えるように。「頑張った分だけ試合でボールがつながるのが楽しくて」と絆を急速に深めた。初出場の昨年の総体では初勝利を上げ、ベスト8まで進出。平井主将は「『初』を積み重ねるのは自分たちにしかできなかった」と胸を張る。

 全学年がそろい、ベスト4を目指した挑戦はあと一歩で途切れた。準々決勝は前半で2失点したが、後半には平井主将が敵陣に切り込み、宮崎選手がこぼれ球を押し込む粘りを見せた。平井主将は涙をこらえ「みんなが同じ目標を持ってここまで来られた」と振り返った。挑戦の系譜を受け継ぐ長谷川和咲選手(2年)は「先輩たちはピンチにいつも助けてくれるヒーローみたいだった。私たちも強いチームを目指す」と誓った。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください