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初老ジャパンが「バロン西」以来馬術92年ぶりメダル…「馬の状態不良」で競技前に減点なんの

読売新聞 / 2024年7月29日 22時34分

 パリオリンピックは29日、総合馬術最終種目の障害飛越が行われ、団体の日本は115・80点で銅メダルを獲得した。馬術の日本勢のメダルは、1932年ロサンゼルス大会で金メダルに輝いた「バロン西」こと西竹一以来、92年ぶりの快挙。

馬体検査の状態不良で選手交代

 前日の時点でメダル圏内の3位につけた日本が、まさかの事態に見舞われた。競技前の馬体検査で北島隆三(乗馬ククレイン)の馬の状態不良を指摘され、棄権を決断。リザーブの田中利幸(同)との入れ替えのために20点減点を受け、5位からのスタートとなった。

 田中は、日本の1番手で登場。本来は苦手な障害飛越で、基準タイムはオーバーしたものの、減点につながる障害物の落下はゼロで乗り切り、「楽しんでコースを回れた」と喜んだ。

 続く戸本一真(日本中央競馬会)は「勇気づけられた」。ベテラン大岩義明(nittoh)も「すごく集中して(障害の)1番から最後まできっちり跳べた」と、3人連続の落下ゼロで完走し、メダルにつなげた。

一度は消えた団体出場、他国の違反で繰り上げ

 3年前の東京大会は不完全燃焼に終わり、パリでの雪辱を誓った。ところが、五輪出場権2枠をかけた昨年の地域予選で切符をつかめず、一度は団体出場の可能性が消えた。その後、他国の馬の薬物規制違反で日本の繰り上げ出場が決定。たどり着いたパリの舞台に、大岩は「みんなの思いは特別。精神的にも強くなった感じがある」。逆境に動じないたくましさが備わっていた。

 本場欧州との差を埋めるために各選手が20~30歳代前半で渡欧し、長年の異国暮らしを経てトップ選手に成長。平均年齢40歳超で、自称「初老ジャパン」のメンバーたちが、大輪の花を咲かせた。(西口大地)

総合馬術 馬を操る正確な技術や美しさを競う馬場馬術、生け垣や水ごうなど障害物を越えて6キロほどのコースを駆けるクロスカントリー、コース内の障害物を決まった順番で飛越、走行する障害の3種目を3日間かけて行う。人馬一体で行うトライアスロンのような競技で、総合的な能力や技術が試される。

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