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「強打の智弁」2年ぶりの舞台に「手も足も出なかった去年の負けをずっと恥じてきた、伝統の打力を見せられたかな」

読売新聞 / 2024年7月30日 5時0分

6回、智弁和歌山の松嶋が左翼へ先制の適時打を放つ=佐武建哉撮影

 全国高校野球地方大会は29日、和歌山大会では、智弁和歌山が近大新宮の追い上げを振り切って2年ぶりの夏の甲子園を勝ち取った。菰野(三重)は鈴鹿との接戦を制し、関東一(東東京)は帝京を破って代表の座をつかんだ。創成館(長崎)は2年連続の出場を決めた。30日に愛媛で決勝が行われ、全49代表が出そろう。

智弁和歌山4―2近大新宮

 本塁打を量産して全国制覇した2000年夏ほどの爆発力はないかもしれない。それでもやはり、智弁和歌山の打線は頼もしかった。

 互いに無得点のまま迎えた六回二死二塁。先制点が欲しい場面で、左打席に立った5番松嶋は落ち着いていた。「内野手の足元を抜くようなゴロで後ろにつなごう」。初球の外角直球をコンパクトに捉えた打球は左翼への鋭いゴロとなり、待望の先取点に。これで流れを引き寄せ、七、八回も打線がつながり追加点。中谷監督は「苦しい展開で先制できたことが大きかった」と松嶋の一打をたたえた。

 昨夏の和歌山大会では4安打に封じられ、初戦敗退という屈辱を味わった。7番で出場した松嶋は「全体的につなぐ意識が欠けていた」。さらに今年は大砲も不在で、チーム打撃に時間を割き、練習では全員が低い打球を意識した。本塁打への欲を徹底的に排除し、準々決勝では単打ばかりで5回コールド勝ちするなど、つなぐ野球を築き上げた。

 この日の10安打も大半が低く強い打球で、長打も1本だけだった。「手も足も出なかった去年の負けを、(自分は)ずっと恥じてきた。伝統の打力を見せられたかな」と松嶋。ひと味違う「強打の智弁」が、2年ぶりの舞台に乗り込む。(後藤静華)

智弁和歌山(和歌山) 2年ぶり27度目

 ◇1979年創部。選抜には15度出場し、甲子園優勝は春1度、夏3度。OBにヤクルトの西川遥輝ら。私立。

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