長野県出身の出口クリスタが柔道「金」、早大生の韓国選手を延長で破る

柔道女子５７キロ級で金メダルを獲得した出口クリスタ（２９日、パリで）＝池谷美帆撮影

　パリ五輪の柔道は２９日、女子５７キロ級が行われ、出口クリスタ（カナダ）が決勝で、許美美（韓国）を延長の末に破り、金メダルを獲得した。

　互いに技によるポイントを奪えずにゴールデンスコア方式の延長戦に突入。６分３５秒でに、許に３度目の指導が出され、反則負けとなり、出口の五輪初のメダルとなる「金」が決まった。

　出口は、長野県塩尻市出身の２８歳。３歳で塩尻市の道場に通い始め、高校１年に初出場したインターハイで優勝。その後、全日本の強化選手に選ばれたが、２０１４年に父親の出身国であるカナダ代表に転向した。１９年と２３年の世界選手権を制し、世界ランキング１位で五輪に臨んでいた。

　クリスタの影響で柔道を始めた妹のケリーとともに、日本生命に勤務。ケリーは２８日の５２キロ級で阿部詩と対戦し、初戦敗退している。

　相手の許も日本生まれの早大生。