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体操男子団体、中国からの逆転「金」で「内村からの卒業」…橋本が豪快な手放し技決め決着

読売新聞 / 2024年7月30日 10時47分

体操男子団体総合決勝で鉄棒の演技を終え、チームメートから祝福を受ける橋本大輝(中央)(29日、パリで)=武藤要撮影

 29日に行われたパリ五輪体操の男子団体総合決勝で、日本(橋本大輝、萱和磨、谷川 わたる=以上セントラルスポーツ、岡慎之助、杉野 正尭 たかあき=以上徳洲会)は2位で最終種目の鉄棒に臨み、首位・中国との3・267点差を覆して頂点に立った。得点は259・594で、銀メダルの中国とは0・532点差だった。団体優勝は世界選手権も合わせて15度目。予選2位通過の日本は、持ち点なしの決勝序盤、橋本があん馬で落下するなど苦しんだが、粘り強くつないで逆転した。

 祈るような表情で得点表示板を見上げていた日本のメンバーが優勝決定の瞬間、輪になって抱き合った。エースの橋本が絶叫し、主将の萱はフロアにへたり込んで泣きじゃくる。決して諦めない5人の姿勢が奇跡的な大逆転を実現した。

 同じ班で交互に演技していた首位・中国と2位・日本の差は、全6種目のうち5種目終了時で3点以上。絶望的な開きがあったにもかかわらず、最終種目の鉄棒に1番手で臨んだ杉野のまなざしは刺すような気迫をたたえていた。杉野の好演技に続き、中国の1人目は着地で乱れる。まだ大差がある中で、日本は岡。鋭い眼光のまま鉄棒に飛びつき、高得点を挙げた。ここで中国の2人目が2度、手放し技で落下した。日本が僅差で上回り、勝敗の行方は橋本に託された。

 「ずっとみんなに助けられてきた」。予選は失敗だらけで、決勝もあん馬で落下していた。「弱い気持ちは捨てる。みんなのために戦おう」。豪快な手放し技を決めて着地もまとめ、拳を突き上げた。

 強化関係者によると、「内村航平という絶対王者が引退してから初の五輪。『内村からの卒業』というか、誰かに頼り切らないチーム作りが一つの宿題だった」。橋本は「みんなの思いを背負って戦えたのが、僕は幸せでした」と振り返る。チームスローガンは「Make New History!(新たな歴史をつくれ)」。支え合い、励まし合い、新しい歴史が生まれた。(大舘司)

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