1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

スケボー堀米雄斗「自分を信じて良かった」…大技で7位から大逆転、クールな王者が雄たけび

読売新聞 / 2024年7月30日 11時22分

スケートボード男子ストリートで連覇を果たした堀米雄斗(29日、パリで)=松本拓也撮影

 五輪王者が土壇場で底力を示した。スケートボード男子ストリートの堀米雄斗選手(25)が、7位からの大逆転で連覇を果たした。劇的な勝利に会場から大きな歓声が上がり、一緒に戦った選手は脱帽した。(上田惇史)

 最後は大技にかけた。一発の技を競う「ベストトリック」。追い込まれた状況で、高難度の技を決めて滑らかに着地した。普段は物静かな堀米選手が、雄たけびを上げた。

 得点は、この試合最高の97・08。日本代表の西川隆監督(58)は「あり得ない。あり得ない。あり得ない」と同じ言葉を繰り返した。

 堀米選手は早川大輔コーチ(50)と抱き合い、左手を高く天に突き上げた。「自分を信じて良かった」

 その後に滑ったライバルたちは、誰も堀米選手の得点を上回れない。観客が拍手と歓声で連覇を遂げた王者を祝福する。その観客席で、父の亮太さん(49)は目を潤ませていた。

 3年前の東京五輪は、地元の江東区で競技が行われたが、コロナ禍で無観客。テレビ越しでも息子の試合を直視できなかった。自転車をこいで気を紛らわせ、メダルを獲得した瞬間すら知らなかった。

 今回は、選考レースで苦しんだ息子の姿を見て、家族で応援に行こうと決めていた。「雄斗も来てほしそうだったので」。全ての滑りを目に焼き付けた。

 6歳の息子にスケボーを教えて19年がたった。「言葉がない。親の期待をはるかに超えることをしてくれた。始めたときはここまでになるとは思ってもいなかった」と語った。

 ライバルとしてしのぎを削ってきた白井空良選手(22)は堀米選手と握手して健闘をたたえ、「おめでとう」と言葉をかけた。

 「前回チャンピオンで、すごいプレッシャーがある中で、あの場面で乗れる。雄斗は本当にさすが」。押し出される形で4位に終わり、本心は悔しい。「あいつ、まじで。あそこで乗るかなー」と報道陣の笑いを誘いながら勝利を祝った。

 堀米選手は言った。「1人ではやってこられなかった。サポートしてくれている家族、友達、ファン、みんなの応援が最後に乗れたカギになったのかなと思う」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください