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金メダルを首にかけられた瞬間、堀米雄斗「これからも終わりはないな」…不利だった採点方式変更もねじ伏せた

読売新聞 / 2024年7月30日 11時45分

 パリ五輪のスケートボードは29日、男子ストリートが行われ、堀米雄斗(三井住友DSアセットマネジメント)が2連覇を達成した。ベストトリックの最終5本目に全選手のうち最高得点となる97・08点をマークし、合計281・14点で逆転優勝を果たした。

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 自身に不利となる採点方式の変更も、競技レベルの向上も、ねじ伏せるだけの力を堀米は備えていた。

 3年前の栄光の後、45秒以内に自由に滑るラン2本中1本が必ず採用されるようになった。東京五輪では一発の技を競うベストトリックで得点をそろえて頂点に立ち、ランに苦手意識があった堀米は対応が遅れた。

 競技風景も様変わりした。日本代表の早川大輔コーチいわく、「進化しなければ格好悪い」が鉄則の世界。トップ層が繰り出す技は高難度化。持ち技をうまく組み合わせるだけでは、点は伸びなくなった。パリ五輪出場権をかけた予選は低迷。「東京前と違う重圧」が五輪王者にのしかかった。

 だが、窮地に追い詰められても、恨み言を吐かず、牙は研ぎ続けた。「東京の後は常に新しい自分を見つけながら戦ってきた」。ランにベストトリックで出すような高難度の技を投入しても耐えられる安定感を身につけようと滑り込んだ。「スタイルは崩さない」との美学を維持しつつ、体ごと横に270度回転する「270」系の技も仕立て直して難易度を上げた。

 この日はランで大崩れせず4位発進。ベストトリック1本目に「270」を進化させた技で94・16点の高得点をマークし、最終5本目に全選手で最高得点をたたき出して逆転した。

 金メダルを首にかけられた瞬間、「これからも終わりはないな」と思ったという。王者となってなお安住しない。スケボー界の先導者にふさわしい姿がそこにはあった。(井上敬雄)

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