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実戦で1度だけ成功の大技で逆転連覇…スケボー堀米「1%の可能性を、自分を信じ切れた」

読売新聞 / 2024年7月30日 16時7分

スケートボード男子ストリートの表彰式で金メダルを手にする堀米雄斗選手(29日、パリで)=松本拓也撮影

 パリ五輪のスケートボードは29日、男子ストリートが行われ、堀米雄斗(三井住友DSアセットマネジメント)が2連覇を達成した。ベストトリックの最終5本目に全選手のうち最高得点となる97・08点をマークし、合計281・14点で逆転優勝を果たした。

 五輪王者には「劇的」という表現がよく似合う。連覇を狙う堀米が崖っぷちから本領を発揮し、パリの観客を熱狂させた。

 決勝後半、一発の技を競う「ベストトリック」は、最後の1本しか残されていなかった。この時点で順位は7位まで落ちていた。「泣いても笑っても最後。悔いだけは残さない」。力の限りを込めて滑り出した。

 トライしたのは、実戦でわずか1度しか成功していない大技だ。空中で横に270度回り、板の後ろをレールに引っかけて滑り降りる勝負手をきれいに成功。普段はクールな表情を崩して、ほえた。会心の滑走で、この日ただ一人の97点台をたたき出し、土壇場で米国選手を0・10点逆転した。

 直前に何度も失敗していた。競技中もトライし、何度も地面にたたきつけられて腰は赤く腫れ、「体も限界だった」。この日は練習でも一度も決まらなかったが、挑戦をやめなかった。

 10代から米国に挑戦し、「本場で勝てる訳がない」と言われ続けながら、トップに上りつめた。3年前の東京五輪も、後半に逆転勝ち。パリ五輪予選でも、6月の最終戦でこの技を決め、優勝して代表に滑り込んだ。「きょうも1%の可能性を、自分を信じ切れた」。逆境を覆してきたスケボー人生の軌跡を 彷彿 ほうふつとさせる試合展開の末に、史上初の連覇を成し遂げた。(井上敬雄)

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