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終わってみれば土壇場に強い「堀米雄斗の大会」、課題だったランの成功も勝因[青木勇貴人の目]

読売新聞 / 2024年7月30日 23時29分

 パリオリンピックのスケートボードは29日、男子ストリートで、堀米雄斗(三井住友DSアセットマネジメント)が2連覇を達成した。ベストトリックの最終5本目に全選手のうち最高得点となる97・08点をマークし、合計281・14点で逆転優勝を果たした。2023年世界選手権王者の白井空良(ムラサキスポーツ)は4位。世界ランク1位で14歳の小野寺吟雲は予選敗退だった。

最後の5本目、さすがとしか言いようがない

 米国勢など全体を通して素晴らしい戦いだったが、終わってみれば、追い込まれた場面で力を発揮する「堀米雄斗の大会」となった。

 元々後半のベストトリック(BT)で90点台が出る技をいくつも持っているが、逆転優勝を狙った最終5本目は技を絞っていた。

 「ノーリーバックサイド270テールブラントスライド」。まず本来の位置より板の先端寄りに立って、板の前側をはじいてジャンプ。例えるなら、これは箸を利き手と反対で扱うようなもので難易度が高い。さらに空中では背中側に270度横回転するが、一度自分がトリック(技)を仕掛けるレールに対して視線が外れる。最後は板の後端を踏んでレールを捉えて滑り降りる。

 視界にはないレールの位置をイメージして、高さ、飛距離も完璧に合わせる必要がある。メダルがかかる土壇場で決めるのはさすがとしか言いようがない。

体調不良でも攻めた白井

 東京五輪以降、ルールが変更され、45秒間のランは2本のうち1本が必ず得点に採用されるようになり、重要性が増した。本来、堀米はBTに強いが、うまく適応して今回は課題としていたランで好位置につけていたことも勝因になった。

 白井は横に180度板を振りながら着地でピタリと止める彼らしい滑りの技術の高さが見られた。体調不良を感じさせない姿には尊敬の言葉しかない。(東京五輪スケートボード男子ストリート日本代表)

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