世界１位も世界王者も倒した…永瀬貴規が初の８１キロ級連覇「本当につらい日々だった」

柔道男子８１キロ級で連覇を決めて声援に応える永瀬貴規（３０日、パリで）＝池谷美帆撮影

　パリオリンピックは３０日午後（日本時間３１日未明）、柔道男子８１キロ級で、永瀬貴規（旭化成）が、東京大会に続く連覇を達成した。男子８１キロ級の連覇は、オリンピック史上初の快挙だ

　今大会、強豪を直接対決で下しての完璧な優勝だった。準々決勝では、世界ランキング１位のマティアス・カス（ベルギー）を延長戦で技ありを破って優勢勝ち。決勝では２０２２年から２４年まで世界選手権を３連覇中のタト・グリガラシビリ（ジョージア）に、２分４８秒に谷落としで一本勝ちを収めた。

　永瀬は「（連覇は）　まだ信じ切れていないけど、ここまでやってきて、間違っていなかったなと思います」と振り返った。

　２０２１年の東京五輪で金メダルを獲得したあと、世界選手権のタイトルは取れず、「ずっと勝てない時期が続いて、本当につらい日々で。なかなか結果が出なかったですけど、周りの人に支えられてここまで来たので、本当にたくさんの人に感謝したい」と、笑顔を見せた。