イスラエル軍がベイルート空爆「ヒズボラ軍事司令官を殺害」…ゴラン高原のロケット弾攻撃へ報復
読売新聞 / 2024年7月31日 10時21分
【カイロ=田尾茂樹】イスラエル軍は30日、レバノンの首都ベイルートを空爆し、イスラム教シーア派組織ヒズボラで最高レベルの軍事司令官を殺害したと明らかにした。イスラエル占領下のゴラン高原で、27日に子供12人が死亡したロケット弾攻撃への報復とされる。
軍が、戦闘機による攻撃で殺害したとするのは、ヒズボラ指導者ハッサン・ナスララ師の側近で、作戦顧問も務めるフアド・シュクル氏。ゴラン高原の攻撃や過去のイスラエルに対する多数の攻撃でも責任者だったという。ヒズボラ系メディアは、攻撃で1人が死亡、68人が負傷したと報じた。シーア派住民が集中する首都南部のヒズボラ拠点ビル付近が攻撃を受けたという。
ゴラン高原への攻撃について、ヒズボラは関与を否定していたが、イスラエルは、着弾したロケットがヒズボラを支援するイラン製だったとして、ヒズボラの攻撃と断定していた。ヨアブ・ガラント国防相は30日の攻撃後、SNSで報復攻撃の正当性を強調した。
ヒズボラは、パレスチナ自治区ガザで昨年10月に戦闘が始まって以降、イスラム主義組織ハマスとの連帯を掲げてイスラエル北部の軍拠点を砲撃し、イスラエル軍もレバノン南部への越境攻撃を繰り返してきた。
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