メタが住民の顔写真データ不正取得、テキサス州に２１００億円の和解金…１０億人超のデータは削除

メタ本社の看板＝ロイター

　【ニューヨーク＝小林泰裕】米テキサス州の司法当局は３０日、住民の顔写真データの不正取得を巡り、米メタ（旧フェイスブック、ＦＢ）が和解金として今後５年間で１４億ドル（約２１００億円）を支払うことで合意したと発表した。単一の州が訴訟で得る和解金としては過去最大という。

　発表によると、メタは２０１１年以降、ＦＢにアップロードされたほぼ全ての写真について顔認識ソフトを使用し、事前に周知せずに何百万人もの州住民の顔写真データを収集した。同州は２２年２月、本人の許可なく生体データの収集を禁じる州法に違反したとしてメタを提訴した。

　批判を受けたメタは２１年１１月、ＦＢでの顔認識ソフトの使用を停止し、収集した１０億人超の顔写真データを削除すると発表した。同州はグーグルに対しても、グーグルフォトなどのサービスを通じて顔写真データを取得したとして提訴している。