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風化する東日本大震災の記憶、高校生たちは立ち上がった…東京の高校生たちがタオルを売る理由

読売新聞 / 2024年8月2日 13時0分

タオルを販売する晃華学園高校の生徒ら(東京都渋谷区の代々木公園で)

 東京都調布市にある 晃華 こうか学園中学・高校では、有志の生徒たちによるチーム「GOALs(ゴールズ)」が、東日本大震災で被災した福島県の復興や情報発信のために奮闘しています。どのような活動をしているのか、探ってみました。

タオル販売の目的は

 「福島で作られたタオルなんです。よかったら見てください!」

 6月のある日、東京都渋谷区で開かれた能登半島地震や東日本大震災からの復興を支援するイベントで、「GOALs」の高校生たちが、千葉県の 柏陵 はくりょう高校の生徒たちと一緒にタオルの販売をしていました。

 GOALsは東日本大震災の記憶が薄れていることに問題意識を持つ生徒たちが、2022年から始めた活動です。現在は10人ほどが活動しており、連携している他校の生徒や団体の職員と月に1~2回、都内で集まり、活動内容や福島の支援方法などについて話し合っています。

 この日、売っていたタオルは、福島県いわき市の衣料品製造会社「起点」が福島産の綿花から作ったものです。東京電力福島第一原子力発電所の事故による風評被害に苦しむ地元の農家を元気づけるため、この会社が行っている取り組みに協力しようと、生徒たちも種まきや収穫の手伝いをしたり、タオルの販売を行ったりしているのです。

自分たちにできることを…

 また4月には、福島県大熊町や双葉町を訪れ、 除染 じょせんされた土を保管する中間貯蔵施設を見学。震災直後の生々しい状態が残る大熊町の小学校にも足を運び、福島の「今」にもしっかり目を向けています。

 初めて福島を訪れた高校1年の桂木真歩さん(16)は「当たり前だと思っていた生活が災害で一変してしまうことを実感できた。GOALsの活動を通じて福島がどうなっているかを発信していきたい」と話します。

 GOALsの活動は昨年、環境大臣賞を受賞しました。11月には他校の中高生と一緒に、福島を訪れるツアーも予定しているそう。震災から13年がたっても、復興を支援するため、自分たちにできることを考え続けているのです。

(全文は読売中高生新聞8月2日号掲載、購読はこちら

学校プロフィール

【生徒数】中学:474人、高校:429人

【歴史】1963年に開校。晃華は「光り輝く華」を意味し、聖母マリアを表す

【高校卒業後の進路】

約1割が国公立大学に進学。首都圏以外の大学を選ぶ生徒も

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