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柔道で連覇の永瀬貴規の母「苦労報われたね」、故郷の恩師「メダル眺めながら一緒にお酒を」

読売新聞 / 2024年7月31日 23時20分

 リオデジャネイロ五輪の「銅」、東京五輪の「金」に続き、金メダルを手にした。柔道男子81キロ級の永瀬 貴規 たかのり選手(30)が、この階級では五輪史上初の連覇を果たし、ゆかりの人たちがその偉業をたたえた。

畳を降りてから「シャー」

 決勝で優勝候補のジョージア選手に一本勝ちした瞬間、観客は立ち上がり、拍手と歓声を送った。永瀬選手は四方に深く一礼して畳を降りると、「シャー」と叫ぶ。それまで厳しかった表情が、ようやく緩んだ。

 直後のインタビューで「無事連覇ができて、皆さんにいい報告ができて良かった」と顔をほころばせた。

 東京五輪で金メダルを獲得した後、優勝できない時期が続いた。「色々な人に鍛えられ、支えられて僕の今がある」と話した。

 観客席では、家族も声援を送った。海外も含めてほとんどの試合を観戦してきた母の 小由利 さゆりさんは、「今日の貴規は強かった」と興奮気味に語った。「今までの苦労が報われたねって伝えたい。その日々があったから金メダルがあるのだと思う」とねぎらった。

 東京五輪は、コロナ禍のため無観客で行われ、現地で観戦できなかった。誇らしくメダルを掲げる息子を見つめ、「感動もまたひとしおです」と喜んでいた。

LINEで「学生の刺激になれば」

 永瀬選手を大学時代に指導した筑波大柔道部監督の岡田弘隆さん(57)は自宅で教え子の快挙を見届け、「非の打ち所のない完璧な試合運びだった。信じられないような快挙で、すごいの一言」と称賛した。

 永瀬選手は現在も同大を練習拠点としており、学生に交じって鍛錬を重ねてきた。試合後は永瀬選手から「(金メダルが)学生の刺激になれば」とLINEでメッセージが届いた。岡田さんは「手を抜かずに練習を積み重ねる姿から学び、後に続く選手が出てくれれば」と期待した。

長崎の母校で観戦会「最強の先輩に刺激をもらった」

 長崎市出身の永瀬選手の母校・長崎日大高(長崎県諫早市)では観戦会が開かれ、柔道部員や柔道クラブの子どもたち約100人が集結。技が決まる度に拍手が湧き起こり、連覇を果たした瞬間、総立ちになって喜びを分かち合った。

 同部顧問の松本太一さん(44)は「高校時代は目立つ選手ではなかったが、寡黙に練習に励んでいた。早く金メダルを眺めながら一緒にお酒を飲みたい」と声を弾ませた。

 昨年末に母校を訪れた永瀬選手に胸を借りた後輩たち。主将の川口克希さん(17)は「壁のようにびくともしなかった。最強の先輩の姿に刺激をもらったので、自分たちもインターハイで活躍できるよう頑張りたい」と語った。

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