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小柄でも演技大きい岡慎之助、監督は「フェラーリみたい」…体操個人総合は日本勢4連覇

読売新聞 / 2024年8月1日 11時7分

男子個人総合で金メダルを獲得した岡慎之助のあん馬の演技(7月31日)=三浦邦彦撮影

 【パリ=読売取材団】第33回夏季五輪パリ大会は31日、第6日が行われ、体操男子個人総合決勝で、初出場の20歳、岡慎之助(徳洲会)が金メダルを獲得した。岡は今大会、団体総合と合わせて2個目の金メダル。

 男子個人総合は、2012年ロンドン、16年リオデジャネイロの両大会で優勝した内村航平、21年東京大会を制した橋本大輝(22)(セントラルスポーツ)に続いて日本勢の4連覇となった。連覇を狙った橋本は6位に終わった。

 「チャンピオン。オカ、シンノスケ」のアナウンスで表彰台に上がった岡が拳を突き上げた。首に金メダルを掛けられると視線を下げ、両手で触れる。いったん顔を上げ、またメダルに目をやった。もう一度確認し、君が代の旋律に身を委ねた。夢ではなかった。

 予選上位6人の第1班で、ゆかからスタートした。いずれも過去に世界王者となった張博恒(中国)が転倒し、橋本が続くあん馬で落下した。岡は 萎縮 いしゅくも気負いもせず淡々と高得点を重ねる。接戦で迎えた最終種目の鉄棒は、岡がきっちりまとめ、張が大きく乱れた。岡が僅差で逃げ切った。

 岡山県出身。4歳で体操を始め、中学卒業後は高校の体操部ではなく社会人チームの徳洲会に入った。2019年の世界ジュニア選手権を制したが、2年前の大会で右膝の大けがに見舞われ、苦しいリハビリを経てはい上がった。

 身長は1メートル60に満たないが演技は大きく、基本練習で身につけた倒立の姿勢は減点の余地がない。徳洲会の米田功監督は、優雅な車体でありながら運転の難しい高級車と、美しさで魅了しても時に力の入れ具合を制御できなくなる岡をかけ「フェラーリみたい」と表現する。当然、伸びしろへの期待を込めていた。

 表彰式後のインタビューで「本当にうれしい」と口を開いたものの、岡は既に興奮から冷めており、「しっくりくる演技はできていない」。まだ20歳。本気でアクセルを踏むのはこれからだ。(大舘司)

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