イスラエル首相が演説、ハマス最高幹部殺害に言及なし…ガザ戦闘は「圧力に屈せず」
読売新聞 / 2024年8月1日 11時24分
【エルサレム=金子靖志、カイロ=田尾茂樹】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は7月31日夜にテルアビブで演説し、イスラム教シーア派組織ヒズボラの軍事司令官フアド・シュクル氏について「イスラエル市民に対する絶え間ない攻撃の責任者だった」と述べ、殺害を正当化した。
ネタニヤフ氏は、パレスチナ自治区ガザでの戦闘に関し、「国内外から停戦を迫られ続けてきた」と振り返った。「こうした圧力に屈していれば、何千人ものハマスのテロリストを殺すことができなかった」とも語った。イスラム主義組織ハマスの最高幹部イスマイル・ハニヤ氏殺害については言及しなかった。
ヒズボラは7月31日、シュクル氏の死亡を確認したと発表した。イスラエル軍は前日の30日にレバノンの首都ベイルート南部を空爆し、シュクル氏を殺害した。イスラエル占領下のゴラン高原で7月27日に12人が死亡したロケット弾攻撃への報復と位置付けている。
シュクル氏は、昨年10月以降のイスラエルとの交戦で殺害された最高位の幹部となった。声明では、その死が「イスラエルの残虐行為を根絶するまで、正義の道を歩み続ける我々の抵抗の決意を象徴している」と述べた。ヒズボラ指導者ハッサン・ナスララ師は1日のシュクル氏の葬儀に合わせ、今後の対応について演説する。
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