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アルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」製造販売を了承…厚労省部会、11月にも公的保険適用

読売新聞 / 2024年8月1日 20時12分

イーライリリー本社=AP

 厚生労働省の専門家部会は1日、米製薬大手イーライリリーのアルツハイマー病治療薬「ドナネマブ」(商品名ケサンラ)について、製造販売の承認を了承した。病気の原因とされる物質を除去するタイプの薬では、日本の製薬大手エーザイなどが開発したレカネマブに次ぐ。11月にも公的保険が適用される見込み。

 ドナネマブは、患者の脳内に蓄積する異常なたんぱく質「アミロイド β ベータ(Aβ)」の塊を取り除き、病気の進行の抑制を図る。対象は、認知症の前段階となる軽度認知障害(MCI)の人を含むアルツハイマー病の早期の患者。点滴で月1回投与し、1年をめどに検査してAβの塊の消失が確認できれば投与をやめる。最長で1年半投与を受けられる。

 約1700人が参加した最終段階の臨床試験では、認知機能などの低下を22%抑える効果が確認された。病状がより早期のグループでは35%の抑制効果があった。副作用として脳の微小出血や腫れがみられた。

 米国で7月2日に承認され、日本では昨年8月、厚労省に承認申請が出されていた。米国での年間治療費は約3万2000ドル(約480万円)となっている。日本の薬価(公的価格)は厚労相の諮問機関、中央社会保険医療協議会で議論される見通し。

 レカネマブは昨年9月に国内で承認され、12月から保険診療で使われている。

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