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ハニヤ氏殺害、ハマスがイスラエルに報復表明「重い代償を支払う」…イラン・ハメネイ氏も報復は「義務」

読売新聞 / 2024年8月1日 21時26分

1日、テヘランで行われたハニヤ氏の葬儀に参列する人々=ロイター

 【テヘラン=吉形祐司、エルサレム=金子靖志】パレスチナ自治区ガザのイスラム主義組織ハマスの最高幹部イスマイル・ハニヤ氏殺害を巡り、ハマスやイランは7月31日、殺害はイスラエルの仕業だとして相次いで報復を宣言した。イスラエルは自国への攻撃には断固として対応する決意を表明した。ハニヤ氏の殺害を機にガザの戦闘は激化と拡大の方向に傾斜している。

 ハマス幹部のハリル・ハヤ氏は7月31日にイランの首都テヘランで記者会見し、最高幹部イスマイル・ハニヤ氏が殺害されたことに関連し、イスラエルは「重い代償を支払うことになる」と報復を表明した。この日、イラン最高指導者のアリ・ハメネイ師も、報復を「義務」とする声明を発表した。

 ハヤ氏は7月30日のマスード・ペゼシュキアン大統領の就任宣誓式に出席するためハニヤ氏に同行してテヘランを訪れていた。ハヤ氏はハニヤ氏と一緒にいた目撃者の証言として、7月31日未明にハニヤ氏の宿泊先の部屋がミサイルの直撃を受け、爆発で窓やドア、壁などが破壊されたことを明らかにした。

 8月1日にはハニヤ氏の葬儀がテヘランで行われ、ハメネイ師が祈りをささげた。ハヤ氏は弔辞で「この政権(イスラエル)をパレスチナの地から排除する努力を続ける」と述べ反イスラエル闘争の継続を誓った。

 ハニヤ氏のひつぎは、パレスチナ旗とパレスチナの伝統的スカーフ「カフィーヤ」の模様が施され、車両に乗せられてテヘラン市内を巡った。5月にヘリコプター墜落で死亡したエブラヒム・ライシ大統領(当時)の葬儀に匹敵する扱いだった。遺体は2日、ハニヤ氏が拠点としたカタールのドーハに移され埋葬される。

 一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は7月31日の演説で、ハマスやイランがイスラエルへの報復を宣言していることに関し「我々への攻撃には非常に重い代償を伴う」と述べた。

 パレスチナ自治区ガザでの戦闘に関し「(停戦)圧力に屈していたら何千人ものハマスのテロリストを殺すことができなかった」とも語った。ハマスの最高幹部イスマイル・ハニヤ氏殺害には触れなかった。

 イスラエル軍が7月30日にレバノンの首都ベイルートを空爆して殺害したイスラム教シーア派組織ヒズボラの軍事司令官フアド・シュクル氏については「イスラエル市民に対する絶え間ない攻撃の責任者だった」と述べ、殺害を正当化した。

 ヒズボラは翌31日、シュクル氏の死亡確認を発表し、「イスラエルの残虐行為の根絶」を目指す方針を強調した。シュクル氏は昨年10月以降のイスラエルとの交戦で殺害された最高位の幹部となった。

 イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は1日、イスラエルのベイルート空爆で、軍事顧問としてベイルートに駐在していた革命防衛隊の隊員1人が死亡したと発表した。

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