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自民党幹部の車座対話、党青年局が総括求める…「やりっぱなしにみえ政治不信拡大」

読売新聞 / 2024年8月2日 7時9分

 自民党青年局は1日、岸田首相(党総裁)に対し、党再生に向けた提言を提出した。秋の党総裁選の期間延長などを通じて国民に改革姿勢をアピールするよう求めている。若手・中堅議員の間では、派閥の政治資金規正法違反事件で党への逆風がやまない状況に危機感が強まっている。

 「今回の総裁選は、まさに党の命運がかかった最後のチャンスだ」。青年局メンバーとともに首相官邸を訪れた鈴木貴子局長は首相に提言を渡した後、厳しい表情で記者団にそう語った。

 同党の規程では総裁選の告示日を「投票日の12日前までに」と定めるが、提言では、選挙期間を「前例にとらわれず可能な限り確保」するよう求めた。国民に広く開かれた選挙とするため、地方での討論会やオンラインを活用した参加型の討論会を最大限開催することや、SNSを使った情報発信の強化も盛り込んだ。

 自民内では、総裁選による論戦を党の支持率回復につなげたいとの考えが大勢だ。党幹部にも「できるだけ長く時間をとって盛り上げてもらいたい」(渡海政調会長)との声があり、選挙基盤が弱いとされる若手・中堅の間では特に総裁選への期待感が強い。

 鈴木氏によると、首相は「決して12日間ではなかったはずだ。総裁選挙管理委員会にも積極的に意見してほしい」と応じたという。

 提言ではこのほか、3月以降に党幹部が全国各地を回って実施してきた「政治刷新車座対話」について、出席者から寄せられた意見や課題を総括するよう迫った。車座対話は全国をほぼ一巡したものの、いまだ総括が行われておらず、「『やりっぱなし』にもみえ、さらなる政治不信につながっている」と批判した。

 首相は「政治改革や党の信頼回復はまだまだ道半ばだ」と述べ、近く茂木幹事長と対応策を協議する考えを示した。ただ、茂木派に所属する鈴木氏が首相に提言したことに対し、党内では「本来は幹事長が決める話だ」(閣僚経験者)と冷ややかに見る向きもある。

茂木氏「長い方が望ましい」

 【バンコク=福田麻衣】東南アジアを歴訪中の自民党の茂木幹事長は1日、タイのバンコクで同行記者団のインタビューに応じ、秋の党総裁選の選挙期間は「できるだけ長い方が望ましい」との考えを示した。

 自身が総裁選への出馬を判断する時期については、「(9月上旬までで)変わらない」とした上で、「この難局を乗り切るにはどうしたらいいのか、自分はそれにふさわしい人物なのか、これは大きな判断基準だ」と述べた。

 党内で若手候補の出馬に期待が出ていることについては、「若手が悪いとは言わない。ただ、国内外の環境は厳しいものがあるのは事実だ」と述べ、外相や党政調会長などの要職を歴任した自負をにじませた。

 茂木氏は東南アジア歴訪で存在感発揮に努めており、1日は、3か国目の訪問先となるタイでピチャイ副首相兼財務相らと会談したほか、バンコク市内の鉄道に試乗した。7月29日にはインドネシアで「ライドシェア」を手がける企業幹部と面会するなど、政策に絡めた発信にも余念がない。党内では「外遊は出馬に向けた政策作りの準備だ」(中堅)ともささやかれている。

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