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岡究極の美技 自分に集中 着地ピタリ…男子総合 

読売新聞 / 2024年8月2日 5時0分

体操男子個人総合で金メダルとなった岡慎之助の平行棒=武藤要撮影

 体操男子個人総合は、予選2位通過の岡慎之助(徳洲会)が7月31日の決勝で計86・832点を挙げ、この種目で日本人6人目となる王座に就いた。個人総合で日本勢の優勝は4大会連続。岡は29日の団体総合に続いて今大会2個目の金メダルを獲得した。張博恒(中国)が2位、肖若騰(同)が3位に入り、連覇を狙った橋本大輝(セントラルスポーツ)は、あん馬の落下が響いて6位に終わった。

 初出場での金メダルが決まって、20歳の岡が叫び、跳び上がり、寄せ書き入りの日の丸を身にまとって喜びをあらわにした。ところが、優勝インタビューに移るとすっかり落ち着いている。「しっくりくる演技はできていないかな」。淡々とした口ぶりは、栄冠にたどり着いた試合運びとよく似ていた。

 予選の上位6人が、ゆかで競技を開始した。予選1位の張がいきなり派手に転倒し、空気がざわつく。元日本代表選手の見立ては「(総合で)88点台に乗せる力を持つのは橋本と張。2人は互いの動向だけを気にしていたと思う。不振のどん底だった橋本は、張の大失敗で『いけるかも』と力んだでしょうね」。岡は、ゆかで地道に「着地ピタリ」を積み重ねていた。

 第2種目のあん馬で、倒立技に挑んだ橋本は勢い余って前に手で歩き、そのまま器具から落ちた。再び、元日本代表選手。「張は『まだいけるぞ』と飛ばすわけです。実際、ギリギリまで岡を追い上げましたから」。やはり岡は、丁寧に旋回技を連ねて出場選手4位相当の得点を挙げた。

 岡はつり輪以降も無理に技の難度を上げず、第6種目の鉄棒の着地をまとめて計86・832点。十分に逆転できるはずだった最終演技者の張は、気負ったか倒立がつぶれそうになる珍しいミスを犯し、岡の逃げ切りを許した。

 めまぐるしく順位が入れ替わる中で、岡は「それぞれの演技前は、自分のことに集中していた。挑戦者として演技ができた」と振り返る。残るは、平行棒と鉄棒の種目別決勝。もちろん、あくまでも自然体で勝負に臨む。(大舘司)

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