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新潟・上越沖から兵庫県沖、M7以上の海域活断層25本を初公表…能登地震震源は最大M8級

読売新聞 / 2024年8月2日 11時39分

 政府の地震調査委員会は2日、日本海側の新潟県上越地方沖から兵庫県沖で、マグニチュード(M)7以上の地震を起こす可能性がある25本の海域活断層を初めて公表した。1月の能登半島地震(M7・6)の震源断層とされる「能登半島北岸断層帯」や、「上越沖断層帯」では、想定される地震の規模を最大M8級と評価した。自治体の防災計画策定に活用される。

 調査委が日本海側の海域活断層の地震規模や発生確率を公表していたのは、九州と中国地方にとどまっていた。能登半島地震を受け、作業に時間がかかる発生確率の算出を待たず、活断層の位置や地震規模を前倒しで公表した。

 船から音波を発して、活断層の長さや地形を調べたデータなどを評価した。その結果、この海域では、M7以上の地震を起こすことで、沿岸に震度6弱以上の揺れや1メートル以上の津波をもたらす可能性がある活断層は25本あった。最大クラスの地震が想定されるのは、能登半島地震に伴って隆起が確認された「能登半島北岸断層帯」(長さ約94キロ・メートル)と、「上越沖断層帯」(同約86キロ・メートル)で、地震規模をM7・8~8・1程度と推定した。

 調査委の平田直委員長(東京大名誉教授)は「能登半島地震の前に公表できなかったのは残念。情報が出ていれば防災に役立ったと思う」とした上で、「活断層があるこれらの地域は繰り返し地震が起こる場所であることを認識してほしい」と話した。

 調査委は来年前半までに、この海域での発生確率の公表を目指すほか、日本海側の新潟県沖~北海道沖でも海域活断層の評価を進める。

◆海域活断層=活断層は、地下にできた亀裂(断層)のうち、過去に繰り返し動き、今後も地震を発生させる恐れがある断層。陸域だけでなく、海域にも存在するが、繰り返し地震を起こした痕跡を海底などで確認する必要があるため、調査が難しい。1月の能登半島地震や、1993年の北海道南西沖地震(M7・8)のように甚大な被害が出ることがある。

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