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文武両道の川崎颯太、Jリーガーと大学生の「二刀流」貫いた…強豪スペイン戦へ「チームのために全力で走る」

読売新聞 / 2024年8月2日 12時46分

イスラエル戦に出場する川崎颯太選手(中央)(7月30日、ナントで)=松本拓也撮影

 パリ五輪で2日夕(日本時間3日未明)に強豪・スペインとの準々決勝に臨むサッカー男子日本代表には、文武両道を貫いた男がいる。MF川崎颯太選手(23)。今春までJリーガーと大学生の「二刀流」だった経歴の持ち主は、献身的なプレーで1次リーグ突破に貢献し、悲願の金メダル獲得に向けて突き進む。(長沢勇貴、甲府支局 籾井智行)

 「攻守にわたって、チームのために全力で走って、相手を脅かしたい」。そう意気込んだ川崎選手は1次リーグ全3試合に出場し、豊富な運動量や球際の強さを見せて奮闘した。先発した30日(同31日)のイスラエル戦では後半に負傷交代したが、その後もチームに同行し、出場機会をうかがう。

 幼い頃から学ぶことが大好きだった。甲府市の山梨大教育学部付属小中学校に通い、ヴァンフォーレ甲府の下部組織で練習した。

 関東では有望選手として知られていたが、「自分のことを誰も知らない環境で成長したい」と、親元を離れることを決断した。学業とスポーツを両立する京都サンガのプログラムで立命館宇治高(京都府宇治市)に進学。寮生活を送り、勉強とサッカーに明け暮れた。

 多忙な生活でも、成績は同学年約380人の上位1割を維持し、「オール5」を取ることもあったという。得意科目は数学で、定期試験が近づくと、解き方を教わる同級生に囲まれた。

 プログラムで川崎選手の受け入れを担当した山本清之教諭(63)は「先を見て計画を立てる能力が抜群。それをやり遂げる力もあった」と証言する。

 「プロになっても大学で学ぶ」との意思を貫いた。立命館大産業社会学部では、計画的に授業を受け、Jリーグの試合に出場し続けた。

 競り負けないプレーが評価され、京都サンガのチョウ貴裁監督から、「(A代表主将の)遠藤航になれる」と信頼を寄せられた。昨シーズンからクラブ史上最年少でキャプテンを任されている。

 昨年5月、大学4年でA代表に初選出された。連絡は講義中に受けたという。今春、大学を卒業。卒業論文のテーマは「サッカークラブと地域社会」だった。

 ベスト4をかけて日本代表が対戦するスペインは、東京五輪の準決勝で敗れた相手だ。リヨンのスタジアムで観戦予定の父・由太さん(52)は「チームのために貢献してくれたらうれしい」、母・亜矢子さん(51)は「颯太らしいプレーがメダル獲得につながれば」と応援している。

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