「クロカン」１１０年ぶりに冬季五輪で復活へ協議…猛暑の１９２４年パリ五輪最後に種目外れる

２０３０年、３４年冬季五輪の開催地同時決定に道を開いたトーマス・バッハＩＯＣ会長。ムンバイ総会で＝ＩＯＣ提供

　【パリ＝井上敬雄】世界陸連のセバスチャン・コー会長は１日、パリで記者会見し、起伏のあるコースを走る陸上の非五輪種目「クロスカントリー」を冬季五輪で実施するための協議をしていると明らかにした。

　２０３４年ソルトレークシティー冬季五輪の組織委員会と初期の協議を実施したと表明。「良い話し合いができた」と五輪種目入りへ自信を示した。自転車で舗装路と未舗装路が入り交じったコースを周回する非五輪種目「シクロクロス」とコースを共有する方向で、国際自転車競技連合とも調整していると明らかにした。

　コー会長は「伝統的に冬のスポーツであるクロスカントリーは冬季五輪に適しており、五輪に復活させたい。また、アフリカ勢が冬季五輪で活躍する機会を与えてくれる」と説明した。

　陸上のクロスカントリーは１９２４年パリ五輪で、猛暑でゴールできない選手が続出したのを最後に五輪種目から外れた。世界選手権は実施されている。