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八村塁を欠いた日本代表、強豪ブラジルに力負け…惜しまれた第4クオーターの攻防[編集委員の目]

読売新聞 / 2024年8月2日 22時13分

パリ五輪バスケットボール男子ブラジル戦で、相手ゴールに迫る渡辺雄太=ロイター

 パリオリンピックのバスケットボール男子は2日、1次リーグB組の日本代表(世界ランキング26位)がブラジル代表(同12位)と対戦し、84-102で敗れて3連敗で1次リーグ敗退が決まり、目標のベスト8進出はならなかった。

 ホーキンソン・ジョシュが3点シュート5本を含む26得点、10リバウンド、河村勇輝が3点シュート4本の21点。疲れているはずの後半も日本の足は動いた。11点差をつけられて折り返した第3クオーター、前半は3点シュート85%の成功率を誇ったブラジルの驚異のシュートもさすがに落ちてきた。日本のディフェンスがブラジルを4分間、無得点に抑えると相手はいらだち、オフェンスファウルやテクニカルファウルでリズムを乱して日本の時間帯となった。

富永の飛び道具は不発

 惜しまれたのは第4クオーターの攻防だ。立ち上がりにホーキンソンの3点シュートで1点差、2分過ぎには馬場雄大の3点シュートで2点差と食い下がる。ここから一気呵成にいきたいところで、日本のスコアが停滞する。この時間、日本はよく守っていたがオフェンスにつながらず、渡辺雄太のダンクがブロックされるなど、6分間弱で4得点。残り3分を切ってから富永啓生をまた投入して3点シュートに期待をかけたが、飛び道具は不発。ブラジルの連続得点を許し、試合の大勢は決した。

OQTで世界5位を撃破したブラジル

 昨年のワールドカップ(W杯)の後、日本代表関係者からこんな話を聞いた。「本当に五輪切符が取れるのか、(会場の)沖縄に入ってからもみんな不安だった。(最後の出場枠をかけて世界4都市で行われた)世界最終予選(OQT)に回れば、かなり厳しいのは分かっていたし、何としてもW杯で切符を取らなければならなかった」。日本はそのW杯で自力で五輪切符を取り、五輪直前のOQT出場は回避したが、この日の相手のブラジルはOQTでW杯5位の強豪、ラトビアを25点差で破って五輪出場を決め、勢いをつけてきたチームだ。

NBA選手も地力発揮

 3点シュートは28本打って成功率が60%を超え、インサイドでは米プロバスケットボール協会(NBA)でプレーしたブルーノ・カボクロがセンターらしい働きで33得点、17リバウンドと存在感を示した。世界ランキングの評価通りの戦いだった。

 日本はエース八村塁のけがによる離脱が試合の直前に発表された。だが、フランス戦の第4クオーター、八村が退場した後に、結束を深めて勝利寸前までフランスを追い詰めた選手たちの気迫は変わらなかった。渡辺雄太は試合後に「最後までしっかり足を動かしてやり切ったと思うので、この3試合の試合を誇りに思う」と話した。八村不在でも世界の強豪相手と組み合えたことで、またひとつ手ごたえはあった。東京大会と同じ3連敗にはなったが、4年後に向けたチーム作りに生きるはずだ。(編集委員 千葉直樹)

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