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上半期の農水産物輸出額、4年ぶり減少…水産輸入停止の中国・香港向けが落ち込む

読売新聞 / 2024年8月3日 10時0分

 農林水産省が2日発表した2024年上半期(1~6月)の農林水産物・食品の輸出額は、前年同期比1・8%減の7013億円だった。上半期としては、コロナ禍で経済活動が停滞した20年以来、4年ぶりに減少した。日本産水産物の輸入を停止している中国向けが大きく落ち込んだ。

 国・地域別では、昨年首位だった中国向けが43・8%減の784億円で3位となった。東京電力福島第一原子力発電所の処理水海洋放出を受けてホタテ、ブリ、カツオ・マグロなどが禁輸となった影響で、水産物は92・3%減の35億円にとどまった。同じく日本産水産物の輸入を停止している香港も10・5%減の1032億円だった。

 一方、米国向けはホタテや日本酒、調味料などの輸出が伸びて19・9%増の1156億円だった。中国向けの輸出が多かったホタテを巡り、政府が進めている販路開拓は「一定の効果が出ている」(農水省幹部)という。ホタテは金額ベースで米国向けが64・1%増の47億円だったほか、ベトナムは7・9倍の33億円、タイは3・5倍の16億円で、大幅に増加した。

 ただ、これらの国の増加分は、輸入を停止している中国向けの減少分の3割にとどまる。政府は水産物の販路をさらに広げるため、中東や東欧などの新興市場に加え、主要国の地方都市のスーパーやレストランなどでの販売増を目指す。

 品目別では、カレーのルーやマヨネーズなどの「ソース混合調味料」が21・9%増の297億円だった。欧米を中心に日本食の人気が高まっていることが背景にある。緑茶も大きく伸びた。韓国で新商品がヒットしたビールも大幅増だった。

 政府は農林水産物・食品の輸出額を25年に2兆円、30年に5兆円とする目標を掲げている。坂本農相は2日の閣議後の記者会見で「目標に変更はない」と述べた。

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