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女子フルーレの「守護神」上野優佳、残り1分1点差を死守しフェンシング女子初メダル

読売新聞 / 2024年8月3日 0時41分

フェンシング女子フルーレ団体3位決定戦でカナダを破って喜ぶ上野優佳(1日、パリで)=三浦邦彦撮影

 1日に行われたパリ五輪で、フェンシング女子フルーレ団体の日本(東晟良=共同カイテック、上野優佳=エア・ウォーター、宮脇花綸=三菱電機、菊池小巻=セガサミー)が3位決定戦でカナダを破り、フェンシングの日本女子では五輪初の表彰台となる銅メダルを獲得した。

 4人でつないだ8試合のスコアは32―29。わずか3点のリードだった。上野は戦いを締めくくるアンカーとしてピストに上がった。「絶対に逃げ切る」。銅メダルをかけた最後の3分間が始まった。

 守りに意識を置いて強引な攻めは控えた。しかし、相手の個人世界ランキングは上野より格上だ。じわじわと追い詰められ、残り1分を切って1点差に迫られた。

 懸命の攻防が続く中、審判がプレーを止めた。残りは6秒あまり。劇的な逆転勝ちを期待してか、スタンドから地鳴りのような歓声が湧き起こる。上野は一瞬の間に頭をフル回転させた。「6秒って長い。1、2回は点を取るチャンスが生まれるから、それをいかにしてつぶすかを考え抜いた」

 相手は焦って前へ。上野は距離を取り、小刻みにステップを踏んで、いなし続ける。激しく競り合い、秒単位で攻防が途切れる中、「本当に長く感じた」という6秒間をしのぎ、歴史の扉をこじ開けた。

 昨年の世界選手権団体で、日本勢16年ぶりの銅メダルに輝いた時も試合を締めたのは上野。フランク・ボアダンコーチが「静かで確実なフェンシングをするからアンカーを任せられる」と信頼を寄せる日本の守護神が、しびれるような大仕事をやり遂げた。(佐野司)

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