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「トントントン」五輪競技前に不思議な儀式、木の棒で地面や床を3回打つのはなぜ?

読売新聞 / 2024年8月3日 8時56分

競泳会場で、競技開始の前に木の棒で床を打つ女性(7月31日、パリ郊外で)=原田拓未撮影

 日本勢の活躍が連日伝えられるパリオリンピックのテレビ中継で、各競技の開始前にちょっと不思議な「儀式」が行われている。木の棒を持った人が現われ、トントントンと地面や床を3回打つ――。この風変わりな儀式にはどんな意味があるのだろうか。

 自転車BMXフリースタイルが行われたコンコルド広場の特設会場、20キロ競歩のスタート地点だったトロカデロ広場など、競技が始まる前になると棒を持った人物が現われた。柔道女子78キロ級敗者復活戦の前には、フランスの俳優がこの大役を担っていた。

 SNSでは、この見慣れない儀式に「競技始まる前になんか棒みたいなの持ってきてドンドンッてやるのはなんかの儀式なんだろうか。ワタシには毎回、測量の棒持って立ってる人にしか見えない」と疑問の声もあった。

 大会組織委員会のホームページによると、その人物は、元スポーツ選手のこともあれば、フランスの俳優や著名人という場合もある。中には、無名のボランティアということもあるらしい。そして、これはフランスの劇場文化の一つで、「ブリガディア」と呼ばれる突き棒で床や地面を3回打ち、舞台の開幕を知らせる合図だったという。

 パリ大会の各競技が始まり、この木の突き棒を3回打つ様子が、競技会場やテレビ中継で何度も目撃されている。競技開始前の静寂と緊張感の中に響くトントントンを合図に、熱い戦いの火ぶたが切られる。

 3回打つことの意味や起源を巡っては、「俳優・観客・物語」あるいは、「演劇・役者・歌」「観客席・舞台の上手・舞台の下手」の三つを指すという説もあれば、「王・女王・王子」の到着を告げたなど、諸説あると説明している。

 大会組織委員会は、「スポーツと演劇の伝統文化を組み合わせることにより、フランスの伝統文化に敬意を示すため、この儀式をオリンピックの新たな試みの一つ」としている。

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