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ケンカはしないがプライベートでは一緒にいない…「ワタガシ」ペア、結成13年目で成熟の「銅」

読売新聞 / 2024年8月3日 7時9分

 パリオリンピックのバドミントンは2日、混合ダブルスの3位決定戦が行われ、渡辺勇大、東野有紗組(BIPROGY)が韓国ペアに2―0で勝利し、前回東京大会に続く銅メダルを獲得した。同一ペアによる2大会連続の表彰台は日本バドミントン史上初めて。

 渡辺、東野組は準決勝で世界ランキング1位の中国ペアに敗れたが、3位決定戦では第1ゲームを21―13で奪うと、第2ゲームも22―20で振り切った。渡辺は「(東野に)助けてもらってばかりで、五輪でもう一度表彰台に上がれてうれしい」と喜び、東野は「感謝しかないし、本当に(渡辺)勇大君と出会って良かった」と涙ぐみながら話した。

 2人は福島・富岡一中、富岡高、日本ユニシス(現BIPROGY)でチームメートで、東野が1学年上。愛称は「ワタガシ」。

「ガシ」も大の字に倒れ込む

 ジュースにもつれ込んだ第2ゲームの死闘を制し、渡辺は東京五輪と同様、床に体を放り出して喜んだ。3年前と違うのは東野まで大の字になって倒れ込んだこと。パリの3位決定戦もそれほどタフで気の抜けない戦いだった。

 立ち上がり、一進一退の攻防となった第1ゲームを先取した。第2ゲームもたびたび長いラリー戦に。それでも、東野が好レシーブを見せれば、渡辺が強烈なジャンピングスマッシュを決め、最後は粘る韓国ペアを振り切った。

 「本当にしんどかったけれど、先輩がずっと声をかけ続けてくれた」(渡辺)、「2人で話し合いながら、楽しくプレーをすることができた」(東野)。試合後、報道陣に語った2人の第一声は、互いへの感謝だった。

 東野が1学年上の「ワタガシ」は結成13年目。人生のほぼ半分をペアで過ごし、けんかは一度もしたことがないが、プライベートでは行動を共にすることはないという2人。「成熟」という言葉がふさわしい関係性は、東京五輪を経て深化し、互いに雄弁ではなくとも、「自然とマイナスポイントを開示できたりするようになった」(渡辺)。コートでの以心伝心は「あうんの呼吸」のその先へ、変化を遂げている。

 コートから立ち上がると、2人は「東京」と同じように抱き合った。ただ、両腕にこもる力は、2大会連続表彰台への道のりも相まってか、パリのほうが強く感じられた。(佐野司)

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