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調子が出ない石川祐希とサーブレシーブがカギ…バレーボール男子、セット率で準々決勝へ[植田辰哉の目]

読売新聞 / 2024年8月3日 8時36分

 パリオリンピックのバレーボール男子日本は2日、1次リーグC組で米国と対戦し、1-3(16-25、18-25、25-18、19-25)で敗れた。通算1勝2敗の3位となり、他の組の3位とのセット率の比較で準々決勝進出を決めた。

植田辰哉・元男子日本代表監督はこう見た

 試合前から1セット取れば準々決勝に進めることは選手たちも分かっていたと思うが、勝利を狙いに行ったはず。ただ、第1セットは米国のブロックとディフェンスに翻弄され、日本の完敗だった。

 2セット目もペースをつかみきれず、第3セットでエースの石川祐希を外して大塚達宣を起用したのが当たった。チームが開き直ったように、アタックやディグ(相手のスパイクをレシーブすること)が相手を上回り、ブロックポイントも取って、西田有志も乗っていた。

 それだけに第4セットを取り切れなかったのは大きな課題を残した。米国はサーブミスが多かったのにそれを生かせず、日本も立て続けにサーブミスが出た。また、全4セットを通じて、米国に真ん中からの攻撃を簡単に決められたのも気になる。私の集計では日本はミドルブロッカーが8本打って5本決まったが、米国には16本打たれて14本決められている。日本はサーブで相手を崩さないとパスを通されて真ん中を使われるので、強いサーブを打とうとしてミスにつながっている。ストロングサーブのある石川を外したことも影響したと思う。

 準々決勝は上位チームとの対戦となる。米国だけでなく、イタリアもポーランドもスロベニアもミドルブロッカーが強い。日本はサーブで相手を崩すことができるか、また、相手のサーブをしっかりレシーブからセッターにつなげられるかがカギになる。日本は割り切ったブロックをしているので、読みが当たるか、ベンチワークにも注目したい。

 選手のコンディショニングも重要だ。オリンピックでは選手村の生活環境が結構ストレスになる場合がある。宿舎には国旗が掲げられ、試合以外でもライバル選手を目にするし、食事の管理も大変。試合時間も朝だったり夜だったりして、調整が難しい。石川がまだ上がってきていないので、ピークを持ってこれるか。

植田辰哉(うえだ・たつや) 1992年バルセロナ五輪主将、2008年北京五輪監督、09年~15年:日本バレーボール協会シニアディレクター。現在は大阪商業大学公共学部教授

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