1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

延長「1本勝負」で紙一重の差、「悔しい銀」は進化の証し…フェンシング男子エペ団体

読売新聞 / 2024年8月3日 11時54分

ハンガリーに敗れ、アンカーの加納虹輝(中央)をねぎらう見延和靖(右)と古俣聖(2日)=池谷美帆撮影

 【パリ=読売取材団】第33回夏季五輪パリ大会は第8日の2日、フェンシングの男子エペ団体で、前回東京大会金メダルの日本(加納 虹輝 こうき=JAL、見延和靖=ネクサス、山田 まさる=山一商事、古俣聖=本間組)は銀メダルを獲得した。ハンガリーとの決勝は、延長戦の末に競り負けた。日本はこの種目で2大会連続のメダルとなった。今大会のフェンシング日本勢のメダルは、男子エペ個人の加納の金、女子フルーレ団体の銅に続いて3個目。

 連覇に挑んだ日本にとっては「悔しい銀」だ。決勝で強豪のハンガリーを追い詰めた。金メダルにあと一歩まで迫り、紙一重の差で力尽きた。

 2点を追う最終第9試合。日本はアンカーに、個人で金メダルに輝いた加納が立ち、世界ランキング個人2位の強敵シクローシから、残り6秒で追いついた。

 エース同士の意地がぶつかり合い、先に1点取れば勝負が決まる延長の「1本勝負」へ。加納は果敢に攻め、最後はお互いに胸を突き合ったが、シクローシの剣先がわずかに先んじた。僅差で敗れた加納は「金を目指していたので、悔いが残る」と話した。

 それでも、日本エペ男子にとっては数々の手応えをつかんだ大会だ。金メダルに輝いた東京五輪は開催国枠による出場だったが、今回は出場枠を初めて自力で獲得。初戦のベネズエラ戦、準決勝のチェコ戦と接戦をしのぎながら勝ち上がったのも進化の証左だろう。

 今大会の日本はエペの個人と団体、女子フルーレ団体と、すでにメダル3個を獲得。目標としていた複数メダルを達成し、さらに伸ばす可能性もある。見延は、「全種目でメダルを狙える位置にいる。東京五輪に向けて強化してきた成果で、この状況にあぐらをかいてはいけない」と強調する。

 太田雄貴が男子フルーレ個人で日本初の五輪銀メダルに輝き、競技界を超えた話題を集めたのは16年前。日本は「キング・オブ・フェンシング」と呼ばれるエペの銀メダルを悔しがるところまで進化している。(佐野司)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください