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エペ団体「銀」の加納虹輝が目指す2つの希望…「個人と団体で金」と「日本フェンシングのメジャー化」

読売新聞 / 2024年8月3日 20時40分

男子エペ団体決勝を戦い抜いた加納選手(パリで)

 パリオリンピックのフェンシングは2日、男子エペ団体の決勝が行われ、連覇を狙う日本(加納虹輝=JAL、見延和靖=ネクサス、山田優=山一商事、古俣聖=本間組)はハンガリーに延長戦の末、25―26で敗れ、銀メダルとなった。

 日本の連覇はならなかったが、男子エペ団体決勝はフェンシングの魅力が存分に詰まった一戦となった。

 最後に1点を取れば勝負が決まる延長戦の「1本勝負」。世界ランキング1位で個人戦金メダルの加納と世界ランク2位のシクローシ(ハンガリー)というエース同士の対決となった。加納は果敢に前に出る。激しい競り合いのさなか、シクローシの剣が予想外の動きを見せ、瞬時に剣先を合わせに行った加納。だがそこにわずかな隙が生まれ、相手の突きを許した。

 個人戦に続く優勝こそ逃したものの、メダル2個に輝いた加納は「目標の2冠は達成できなかったけれど、自分の実力は発揮できた」と振り返った。そして激闘の興奮が冷めやらない中、言った。「今度こそ個人、団体のどちらとも金メダルを目指したい。これから4年かけてやっていく」。26歳のフェンサーの視線は早くも2028年ロサンゼルス五輪を向いている。

 加納にはもう一つ、目標がある。まだまだマイナーと呼ばれる日本のフェンシングのメジャー化だ。21年の東京五輪後、ジュニア選手などを対象とした「加納虹輝杯」を開催し、競技の普及や強化に努める。参加する子供らとは時間がどれだけかかっても一度は剣を交えるのも加納のモットーだ。日本フェンシング協会の登録者数(2023年現在)は6000人台。これが欧州の盛んな国並みの「5万人くらいまで増えるのが理想」と言う。日本フェンシングのトップに立つアスリートらしく競技の将来に強い思いをにじませる。(佐野司)

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