日本とフィリピンの海保、アメリカ沿岸警備隊パトロールに参加…中・西部太平洋上で先月２４日から

海上保安庁

　海上保安庁が先月２４日（日本時間）から、米国沿岸警備隊が行う中・西部太平洋上のパトロール活動に、フィリピン沿岸警備隊とともに参加していることがわかった。４日午前にも米ホノルルに到着する見通し。日米の海保当局が明らかにした。

　日米比３か国は４月、米ホワイトハウスで初の首脳会談を行い、海保当局間で連携を深め、海洋安全保障の協力を強化することで合意した。今回のパトロールは、同会談での合意を受けた初めての試み。

　日比の海上保安官ら４人が、米の大型巡視船「ウェイシー」に乗船。米グアムから計１２日の航海で、漁船に対する立ち入り検査のほか、ヘリコプターの飛行や小型艇の操船に関する訓練などに加わっている。

　互いの業務手法を現場で確認し合い、意見を交換することなどにより、来年以降、日本近海や南シナ海での実施を想定する合同訓練や共同パトロールに向け、３者の連携を強化する。

　ウェイシーは６月、京都・舞鶴沖で日米韓の海保当局による初の海上合同訓練に参加したほか、沖縄県うるま市の米軍ホワイトビーチにも寄港していた。中国が東・南シナ海や太平洋への進出を強める中、日本などとの連携を示す狙いがあるとみられる。