陸上100mで日本五輪史上最速、サニブラウンが準決勝へ…「暁の超特急」以来92年ぶりファイナリスト狙う
読売新聞 / 2024年8月4日 0時4分
パリオリンピックの陸上は3日、男子100メートル予選が行われ、サニブラウン・ハキーム(東レ)が10秒02(無風)の4組2着で準決勝に進んだ。坂井隆一郎(大阪ガス)、東田旺洋(関彰商事)は敗退。2日は女子5000メートル予選で田中希実(ニューバランス)が15分0秒62の1組9着で決勝進出を逃した。女子三段跳び予選は森本麻里子(オリコ)が日本勢で同種目に初出場したが、13メートル40で敗退した。
新鮮な気持ちの五輪
ちらりと右を見て、1着のジャマイカ選手の姿を確認しながら、余力を残してゴールした。男子100メートルのサニブラウンが10秒02で予選通過。2016年リオデジャネイロ大会で山縣亮太がマークした10秒05を上回り、日本勢の五輪過去最高記録だったが、「気にしなくて大丈夫。もっとどんどん上がるので」と頼もしい言葉を口にした。
東京大会では200メートルに出場したものの、腰を痛めていた影響で全く実力を出し切れず、予選敗退に終わった。できれば忘れたい記憶なようで、2回目の今大会を「これが1回目ですかね」と冗談を交えつつ、新鮮な気持ちで迎えている。
決勝進出なら「暁の超特急」以来
会場のフランス競技場は満員で、耳をつんざくような大歓声が沸き起こる。「めちゃくちゃ楽しい。やっぱり人が入っていると全然違う」と、本来の五輪の雰囲気を満喫している。
世界選手権では2大会連続で決勝に進み、一昨年は7位、昨年は6位に入った。五輪で決勝進出となれば、1932年ロサンゼルス五輪で6位に入り、「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳以来となる。
準決勝と決勝がある4日に向けて、「練習でやっていることを出すだけ。しっかり決勝につなげて、そこで勝負できれば」と意気込んだ。92年ぶり2人目の日本人ファイナリストとなるために、機は熟した。(田上幸広)
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