監督交代劇に揺れたハンドボール日本男子、５戦全敗に終わる…東京大会下回り「欧州と大きな差」

厳しく守られる日本の渡部（４日）＝ロイター

　パリオリンピックのハンドボールで、８強入りの望みが絶たれていた日本は、スウェーデンとの最終戦も落とし、前回東京大会の１勝４敗を下回る５戦全敗で終えた。

　得点源の安平（ＲＫバルダル）、藤坂（日体大）が、分厚い守りに封じられ、前半だけで７点ビハインド。後半も差を広げられた。

　チームは今年、監督交代に揺れた。名将として知られるオルテガ監督を迎えて立て直し、３試合で接戦に持ち込んだものの、勝利は遠かった。指揮官は「身体面、戦術面とも、日本と欧州では大きな差がある」と認めた。

　強豪にも勝つには、何が必要か。「全員が欧州（のクラブで試合）を経験するのがいいが、なかなか難しい。世界選手権や五輪に毎回出て、慣れていくことが大事」。フランスを主戦場とする吉田（ナント）は、こう総括した。（平地一紀）