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柔道メダル8個 「早期内定」で明暗

読売新聞 / 2024年8月5日 5時0分

 夏季五輪パリ大会の柔道は、9個の金メダルを獲得した東京五輪から大きく成績を落とした。特に女子はメダル総数が2個にとどまった。全日本女子の増地克之監督は「けがで強化スケジュールがうまく組めなかった。検証したい」と険しい顔で話した。

 パリに向けて導入された早期内定制度の明暗が分かれた形となった。阿部詩(パーク24)らは昨年6月に代表切符を獲得し、同8月までに14階級中10階級で内定。代表争いでのけがを避け、選手のコンディションや練習を重視する方針だったが、その後が機能しなかった。

 全日本柔道連盟は海外のライバルの状態を踏まえつつ、本番でシード権を獲得する五輪ランキングが8位以内になるよう国際大会派遣のスケジュールを組んでいた。しかし、女子選手を中心に想定外のけがやコンディション不良が続き、思うようにランキングを上げられなかった。

 金メダルが有力視された阿部詩も、腰痛の治療や練習を優先した結果、ランキングが9位にとどまった。この影響で2回戦で世界ランク1位の強豪と当たる形になり、不覚を取った。新たな技術とその対策がめまぐるしく変わる国際大会の潮流を読み切れなかった選手もいた。

 一方で、金メダルを獲得した3人は早期内定のメリットを生かした。阿部一と永瀬貴規(旭化成)はランキングを上げながら本番にピークを合わせて連覇を達成。故障が多い角田も早期内定があったからこそ自信を持って準備をすることができた。

 金野潤強化委員長は「代表決定の時期を含め、しっかり考えないといけない」と話す。ギリギリまで代表候補を競わせる以前の方式と時間をかけた調整とのバランスが重要になる。(小高広樹)

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