サニブラウン、100m準決勝敗退…自己ベスト更新も92年ぶり決勝に0秒03及ばず
読売新聞 / 2024年8月5日 3時35分
パリオリンピックの陸上は4日(日本時間5日未明)、男子100メートルの準決勝が行われ、サニブラウン・ハキーム(25)(東レ)が自己ベストを上回る9秒96をマークしたが第3組4位で、日本時間午前4時50分の決勝に進出できなかった。1932年ロサンゼルス大会で6位に入り、「暁の超特急」と呼ばれた吉岡
サニブラウンは5月末にオスロで行われたダイヤモンドリーグで9秒99を出し代表入り。パリオリンピックでも3日の予選で、山縣亮太が2016年リオデジャネイロ大会でマークした日本勢のオリンピック最高記録(10秒05)を上回る10秒02を出し、「もっとどんどん上がる」と躍進を誓った。
東京都出身のサニブラウンは父がガーナ人、母は日本人で陸上の元短距離選手。17年日本選手権での2冠(100メートルと200メートル)達成などを経て同年秋にアメリカのフロリダ大へ進学し、19年5月に日本人2人目の9秒台となる9秒99をマーク、翌6月には全米大学選手権決勝で9秒97の日本新記録(当時)を樹立した。同年11月にはプロ転向を表明している。
東京オリンピックでの活躍が期待されたが、選考会を兼ねた21年6月の日本選手権は6位で落選。200メートルで出場した東京オリンピックも、腰を痛めていた影響で予選敗退となったが、その後は速さに勝負強さが加わった。
22年には、世界選手権の100メートルで日本勢で初めてファイナリストになり7位入賞を果たすと、昨年の世界選手権(ブダペスト)では準決勝で自己記録に並ぶ9秒97をマーク。決勝ではスタートの反応速度が8人中7番目と出遅れ、懸命に食い下がったが取り戻せないまま10秒04でフィニッシュした。それでも前回決勝より0秒02速く、順位も一つ上げて、オリンピック、世界選手権を通じて日本勢最高順位であり続けてきた吉岡さんの6位に91年ぶりに並んでいる。
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