「銅」松山英樹、抜群のアイアン…「攻め」と「安定感」両立し最終日６バーディー・ノーボギー

　パリオリンピックは第１０日の４日、男子ゴルフで松山英樹が銅メダルを獲得した。ゴルフでの日本男子のメダルは史上初。

悲願の男子初メダル

　世界ランキング上位者がスコアを伸ばし合う最終日。優勝争いを繰り広げた松山は胸の内に闘志を秘め、勝負のラウンドに出た。

　前半は、ティーショットを左右に曲げる場面があったが、抜群のアイアンショットでピンに絡めて４バーディー。世界ランク１位のスコッティー・シェフラー（米）らとつばぜり合いを繰り広げ、勝負は最終９ホールにもつれ込んだ。

　「金メダルを目指す」と宣言した東京大会はプレーオフで敗れて４位に。「メダルを取れなかった以上、何の評価もない」と悔しがった。再び立つ五輪の舞台を前に、松山は言った。「メダルを目指す」。２０２１年に米ツアーのマスターズ・トーナメントをアジア勢で初めて制するなど数々の栄光を手にした松山にとっても、五輪は特別だった。

　後半の二つを加え、この日、ボギーなしの６バーディー。松山らしい、安定感と攻めが高いレベルで共存したプレーで、日本ゴルフ界に新たな歴史を刻んだ。（杉野謙太郎）