落語界最長老の桂米丸さん死去、99歳…テレビ番組の司会でも活躍
読売新聞 / 2024年8月5日 10時17分
落語界の最長老で元落語芸術協会会長、現最高顧問の桂米丸(かつら・よねまる、本名・須川勇=すがわ・いさむ)さんが1日、老衰のため東京都内の病院で死去した。99歳だった。告別式は近親者で済ませた。喪主は長女の倉田信子さん、次女の平井いずみさん。
横浜市出身。1946年に20歳で、新作落語の第一人者だった五代目古今亭今輔に入門した。古典を演じず新作に専念し、わずか3年で四代目桂米丸を襲名して真打ちに昇進した。
甲高く、鼻に抜ける独特な声質と卓越した観察眼で、「電車風景」「食堂風景」など生活スケッチ的な落語を得意とした。オチが何パターンもある「ジョーズのキャー」や、夢を録画する機械が登場する「夢録」など、柔軟な発想で新作を量産した。テレビ番組の司会でも活躍し、晩年も「ドローン出前」といった新作を発表するなど創作意欲は衰えなかった。桂歌丸さん(2018年死去)、桂米助さんら多くの弟子を育てた。
1976年から23年間、落語芸術協会会長を務めた。92年に紫綬褒章、98年に旭日小綬章。2019年9月の新宿末広亭が寄席での最後の高座となった。
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