終日運休となった東海道新幹線の保守用車両事故、原因はブレーキの不備…10年以上前から誤った検査方法
読売新聞 / 2024年8月5日 21時37分
先月22日、愛知県内の東海道新幹線の上り線で保守用車両同士が衝突、脱線した事故について、JR東海は5日、衝突した保守用車両のブレーキ部分の不備が原因だったと発表した。10年以上前から、誤った検査方法でブレーキ部品を扱っていたことも判明。部品の正確な状態を認識できていなかったという。
同社によると、衝突した保守用車両には、バラスト(砕石)を運ぶ砕石運搬散布車が6両つながっていた。このうち後方3両のブレーキ部品を調べたところ、ブレーキの制動力が大幅に低下する状態になっていた。前方の3両は破損したため確認できなかったが、同様の状態だった可能性が高いという。また、同社が6両以外に所有する砕石運搬散布車24両のうち、5両で同様の不備が見つかった。
事故後に同社が車両メーカー側に確認したところ、ブレーキ部品の検査方法や数値の判定方法に誤りがあることがわかった。今後、車両の点検マニュアルに正しい検査方法を明記する。
東京都内で5日に記者会見したJR東海の川越洋施設部長は、「ブレーキに関して管理が不十分になっていたことは深く反省している」と話した。
この事故の影響で、7月22日の東海道新幹線は浜松―名古屋間が終日運休となり、約25万人に影響が出た。
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