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体操の岡慎之助が三つの「金」、ミスのない美しさで波乱の展開乗り切り「奇跡ですね」

読売新聞 / 2024年8月5日 22時23分

 パリオリンピックは5日、体操の競技最終日となり、種目別決勝4種目が行われた。男子鉄棒で岡慎之助(徳洲会)が14・533点で、団体総合、個人総合に続く金メダルに輝いた。体操で日本選手が1大会に三つの「金」を獲得するのは、1972年ミュンヘン大会の加藤沢男以来。前回東京大会の橋本大輝(セントラルスポーツ)に続いて日本勢が連覇した。

 岡は、平行棒でも15・300点で銅メダル。平行棒で日本勢が表彰台に立つのは、2004年アテネ大会で冨田洋之が獲得した「銀」以来となった。鉄棒で、予選3位だった杉野 正尭 たかあき(徳洲会)は11・633点で7位だった。

手放し技とひねり技をピタリ

 出場8選手のうち2番目に登場した岡が、手放し技を決め、ひねり技をまとめ、フィニッシュの「後方伸身2回宙返り2回ひねり」をピタリと止めた。得点は、5位通過だった予選と同じ14・533。ところが、ここから誰も予想しない展開が待っていた。

 4番目のキプロス選手が着地で失敗し、杉野が落下し、予選首位の中国選手もフィニッシュで手をついた。残る2人も落下などの大きなミスを犯し、終わってみれば、失敗のなかった岡とコロンビア選手が並んでトップに立っていた。

 重要なのは、得点の中身だ。岡は演技の難しさを示すD得点が5・9で、出来栄えを示すE得点が8・633。コロンビア選手はD得点が6・6で、E得点が7・933。「同点の場合、E得点の高い方が上位」とするルールで、岡が今大会三つ目となる金メダルを手に入れた。

 これに先だって出場した平行棒は銅メダル。こちらも、D得点は決勝8人のうち4位だった。一方で、E得点は2位。体操の最終日、自らを表彰台に押し上げたのは、やはり持ち味の正確性と美しさだった。

 失意の他選手を気遣ったか、控えめに喜び、「奇跡ですね。何が起こるか分からないというところで、ミスなくやり切れたのが(鉄棒の)金メダルにつながったのかなと思っています」と岡は振り返る。年上の代表仲間に「慎ちゃん」とかわいがられた20歳のメダリストは、また一回り大きくなった。(大舘司)

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