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高橋藍を大きく成長させたブラン監督、退任を決めたイタリア戦後にかけた言葉

読売新聞 / 2024年8月6日 6時6分

 パリオリンピックのバレーボール男子準々決勝が5日行われ、日本代表はフルセットの末、イタリア代表に2-3で敗れ、オリンピックでは48年ぶりとなる4強進出を逃した。故障明けで万全の状態とは言えないながらも、主力選手の一人として活躍した高橋藍(22)(サントリー)は、自身を成長へと導いてくれたフィリップ・ブラン監督(64)への思いを口にした。(デジタル編集部 深井千弘)

 「最後の1点を取りきれなかったところが一番。そのラスト1点で、相手に勝ちにいく力が必要だと思う」。日本は2セットを先取し、第3セットも24-21と先にマッチポイントを迎えた。しかし土壇場でイタリアに粘られ、このセットを落とすと、第4、第5セットも競り合いの末に失った。「相手も死に物狂いでやってくるところは、オリンピックの特別な部分」。五輪初出場だった東京大会に続いて8強にとどまり、「まだまだ甘さがあった」と振り返った。

 「ここで勝つために3年間やってきた」と言う今大会。それは、2017年から男子日本代表のコーチを務め、東京五輪後に昇格したブラン監督への思いを形にするための場でもあった。2021年からイタリア1部(セリエA)でプレーし、日本体育大在学中から海外を経験。世界最高峰とも言われるリーグへの挑戦は、「ブラン監督から『挑戦したい気持ちはあるか』と聞かれたところから始まった」。日本代表での活動中にはレシーブやスパイクの技術などを細部まで指導された。「今のディフェンス力やスパイクがあるのは、ブラン監督のおかげ」。堅守にも定評のあるアタッカーは、フランス出身の指揮官の下で、一回りも二回りも成長した。

 今大会を最後に退任するブラン監督からは試合後、「ごめん。勝たせてあげることができなかった」と声をかけられた。自ら責任を背負いこもうとするその言葉に、「メダルを取って、一緒に喜びたかった」という思いがさらに募った。チーム最年少だった前回大会とは立場が変わり、同じ「ベスト8」でも悔しさが違う。「チームを勝たせる存在になって、この舞台に戻ってきたい」。果たせなかった約束を胸に、自身を磨く日々が再び始まる。

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