ファンケルＴＯＢの買い付け価格、キリンＨＤが２８００円に引き上げ…今後の価格変更なしを決定

ファンケルの店舗

　キリンホールディングス（ＨＤ）は６日、ファンケルに対して実施している株式公開買い付け（ＴＯＢ）について、買い付け価格を１株あたり２８００円に引き上げると発表した。１３日としていたＴＯＢの期限は２８日まで再延長する。

　キリンＨＤは６月、約２２００億円を投じてファンケルを完全子会社化する方針を発表。買い付け価格は当初、１株あたり２６９０円としていた。その後、香港の投資ファンドがファンケル株を買い増し、株価がＴＯＢ価格を上回る水準が続いたことに対応する。

　キリンＨＤの南方健志社長は６日の決算記者会見で、「期間延長は今回が最後。キリンがファンケルにとってのベストオーナーだ」と強調。取締役会で価格変更や期間延長を今後行わないことを決めたという。

　ＴＯＢ不成立の場合には、海外の健康関連企業への投資を強化することなどを検討するとしている。