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ハリス氏、相性考慮し副大統領候補にウォルツ氏選定…「白人男性で党内に敵少ない」

読売新聞 / 2024年8月7日 8時29分

 【ワシントン=田島大志】民主党の大統領候補に指名されるハリス副大統領は「伴走者」となる副大統領候補をミネソタ州のティム・ウォルツ知事(60)と決め、今後活動を本格化させる。副大統領候補の人選にあたっては、黒人で女性初の大統領を目指すハリス氏との相性を考慮して白人男性の中から選び、党内の動向も慎重に見極めた。

 ハリス氏は6日、支持者に送ったテキストメッセージで「ティムはミネソタの人々のために成し遂げた素晴らしい実績を持つ経験豊富なリーダーだ。私たちの選挙戦にも同じ信念に基づくリーダーシップをもたらしてくれるだろう」と選定理由を説明した。

 ウォルツ氏は陸軍州兵や高校教師などを経て、2007年に民主党の強固な地盤であるミネソタ州選出の下院議員となった。19年からの州知事在任中、気候変動対策に向けたクリーンエネルギーの普及や中間層に対する減税、労働者の権利拡大などリベラル色の強い政策課題に取り組んだ。

 党急進左派を中心に米議会内でも推す声が強く、党内で大きな影響力を誇るナンシー・ペロシ元下院議長もウォルツ氏を支持していると伝えられていた。

 最終候補としてウォルツ氏とともに残ったペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事(51)はユダヤ系で、党中道派の支持が厚かった。ただ、過去に米国内で広がった親パレスチナの「反ユダヤ主義」の動きに厳しい姿勢を示したこともあり、左派からは反発があった。

 ウォルツ氏はハリス氏と同年代で派手さはないが、柔和な笑顔がトレードマークで党内の敵が少ない。ハリス氏はこうした党内の動向を考慮した可能性がある。

 ハリス氏はスキャンダルの有無などを調べる「身体検査」の結果を踏まえ、側近らと検討を進めた。共和党のトランプ前大統領、副大統領候補のJ・D・バンス上院議員との対決に備え、大統領選全体の勝敗を左右する激戦州で有利に働くかどうかを見極めた。

 労働組合とも強固な関係を築くウォルツ氏は中西部出身で、白人労働者層が多くを占める激戦州のペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガンの3州でのてこ入れが期待されている。

 米NBCニュースによると、ハリス氏の関係者は人選の理由として、ウォルツ氏が退役軍人で人気スポーツのアメリカンフットボールのコーチを務めたことなどを挙げ、激戦州の労働者層にアピールできると判断したと述べた。

 ただ、両党ともに最重要の激戦州と位置付けるペンシルベニア州で高い人気を誇るシャピロ氏と比べ、3州への影響力不足は否めない。バンス氏は3州を重点的に回る構えで、ウォルツ氏はハリス氏と手分けして3州での支持拡大をどう図るかが課題となる。

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