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ほっそりした「頂き女子りりちゃん」、控訴審で「詐欺をする理由がなくなった」…一方で被害者に弁償なし

読売新聞 / 2024年8月8日 6時29分

被告人質問に答える渡辺被告(左)(イラスト・構成 篠崎和真)

 男性から高額な現金をだまし取ったなどとして詐欺罪などに問われた「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(26)が7日、名古屋高裁での控訴審に臨んだ。渡辺被告は反省の言葉を口にしたが、法廷では、被害者への弁償が進んでいない現状が明かされた。(福益博子)

 今年4月の1審判決のときより髪が伸び、ほっそりした印象の渡辺被告。被告人質問で、1審判決を受けた時の心情を弁護人に問われると、「それだけ私は悪いことをしてしまったと改めて思った」と述べ、「被害者の善意を踏みにじり、本当に申し訳ない」と謝罪した。

 現在の拘置所での生活については、「外の世界はめちゃくちゃだった」と涙ながらに話し、「今のほうが職員も見守ってくれ、精神状態が安定している」と話した。また、支援者との面会や文通を重ね、事件について振り返る中で、「ホストクラブしか居場所がないと思っていたけど、今はもういい。詐欺をする理由がなくなったと思うようになった」と説明した。

 一方で、被害者への弁償について尋ねた検察側の質問に対し、弁償や直接の謝罪をしていないと答え、「お金を返していない状態では、私の謝罪には何の意味もないから」とも述べた。

 また、法廷では、被害者男性が「渡辺被告にお金を渡すために保険を解約したので、病気になっても何の保障もない。睡眠障害にもなった」と窮状を訴える意見陳述書も読み上げられた。

 渡辺被告は支援者を通じ、拘置所内の様子をつづった文面をX(旧ツイッター)で公開しているが、被害者は、渡辺被告宛てに手紙を送っても直接返信がないとして、「アイドルになったつもりなのか」と怒りをあらわにした。

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