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女性初の陸自ヘリ指導官が誕生…25歳柳田3曹「技術面で新たにできること増やしたかった」

読売新聞 / 2024年8月15日 18時19分

 陸上自衛隊松本駐屯地(長野県松本市)所属の3等陸曹・柳田美優加さん(25)が、長野など4県の防衛警備を担う第12旅団で、ヘリコプターの活動で中心的な役割を担う「空中機動指導官」となった。女性の同指導官は初めて。災害救助や国際貢献などでの活動が期待されており、柳田さんは「これからも訓練を続け、練度を向上させたい」と力を込める。(鈴木直人)

 柳田さんは、東京都足立区出身。高校時代に公務員を目指して勉強する中で、特定の専門分野だけでなく、国の防衛や災害派遣、国際平和協力など様々な分野で技術や知識が求められる自衛官に魅力を感じた。高校卒業後、朝霞駐屯地(東京都)の女性自衛官教育隊で学び、2019年の春に入隊。指導を受けた先輩隊員が松本駐屯地出身だったこともあり、希望先の同駐屯地に配属された。

 長野、栃木、群馬、新潟の4県をカバーする第12旅団は「空中機動旅団」とも呼ばれ、相馬原駐屯地(群馬県)と北宇都宮駐屯地(栃木県)にヘリコプター隊を置く。空中機動指導官を中心に各部隊が連携し、ホバリングしたヘリからロープで降下する訓練や、離着陸を誘導する訓練などに取り組む。14年の御嶽山噴火災害や15年の東日本豪雨では救助活動に携わった。

 柳田さんは今年1~3月、相馬原駐屯地で行われた養成訓練を経て同指導官の試験に合格した。ロープの使い方やヘリの誘導、着陸場所の選定などについて訓練し、ヘリの機体の概要や空中機動作戦に関する学科もこなした。「男性隊員に体力で上回ることは難しくても、技術面で新たにできることを増やして仕事に取り組みたかった」と柳田さん。同期の支えも大きかったと振り返る。

 普段は第13普通科連隊の隊員として小銃手の訓練を続けながら、ヘリ隊の練度向上に励む。「教える立場となり、自分の改善点に気づかされることもある」という。ヘリのホバリングの時間を短縮させるため、任務をより迅速に遂行することが今後の課題となる。

 7月からは松本市内の中心部にある自衛隊広報センター信濃で、陸上自衛隊や松本駐屯地、ヘリコプター隊の活動などを周知する役割も担う。「空中機動のための技術は性別に関係なく求められる。さらに女性の指導官が増えていけば可能性が広がる」と語った。

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