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初出場で金の日下尚「歴代王者を見て、自分もやるのが夢だった」…バック宙返りで客席沸かせる

読売新聞 / 2024年8月8日 13時16分

レスリング男子グレコローマン77キロ級で金メダルを獲得した日下尚(7日、パリで)=関口寛人撮影

 【パリ=読売取材団】第33回夏季五輪パリ大会は第13日の7日、レスリング男子グレコローマン77キロ級で、初出場の 日下尚 くさかなお(23)(三恵海運)が金メダルに輝いた。女子50キロ級で連覇を逃した須崎優衣(25)(キッツ)は、3位決定戦を制して銅メダルを獲得。同53キロ級の藤波 朱理 あかり(20)(日体大)は決勝に進出し、銀メダル以上が確定した。

 大声援と手拍子の中、日の丸を背にマットを駆ける日下が足を止めた。バック転からバック宙返りを披露して客席を沸かせ、「歴代の五輪王者がやるのを見て育ったので、自分もあの場でやるのが夢だった」。いたずらっぽく笑った23歳が初出場で頂点に上り詰めた。

 決勝は2点先行されたが、後半の第2ピリオドで積極的に仕掛けて逆転。最後まで攻めの姿勢を貫き、追加点を許さず勝ちきった。60キロ級の文田健一郎(ミキハウス)がグレコローマン日本勢で40年ぶりの頂点に立ってから2日連続の快挙だ。

 飛ぶ鳥を落とす勢いで、世界的に層の厚い中量級で台頭した。国内選考で東京五輪銅メダリストを破って昨年9月の世界選手権に初出場すると、3位に入って五輪に内定。今春のアジア選手権で世界選手権2連覇中のキルギス選手を破って初優勝し、世界ランキング1位でパリに乗り込んだ。

 力の源は、レスリングと並行して小学4年から中学卒業まで取り組んだ相撲だ。今でも日常的に四股を踏み、下半身から力強く前に出る力を養う。海外勢に当たり負けしない戦い方を身につけ、フリースタイルも含めたレスリング日本勢で最重量級の五輪制覇を果たした。

 名前の「 なお」は、生まれる2か月前のシドニー五輪で女子マラソン金メダルに輝いた高橋尚子さんが由来。同じ色のメダルに輝き、高橋さんが当時残した「すごく楽しい42キロでした」という名言になぞらえて「すごく楽しい6分間でした」と笑った。憧れの舞台を存分に楽しんだ。(佐野司)

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